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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 1896(明治29)年8月4日 (56歳) 岩越鉄道の創立総会 【『渋沢栄一伝記資料』第9巻掲載】

是日、当会社創業総会開かれ、栄一会長に推され議事を主宰し、取締役に選ばる。尋いで九月八日会社設立免許を申請し、翌三十年五月二十六日免状下附せらる。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代 明治六年−四十二年 (五)[(六)] / 1部 実業・経済 / 2章 交通 / 2節 鉄道 / 14款 岩越鉄道株式会社 【第9巻 p.129-138】
・『渋沢栄一伝記資料』第9巻目次詳細
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/09.html
岩越鉄道(がんえつてつどう、現・JR東日本 磐越西線)は郡山(福島県)から新津(新潟県)を結ぶ私設鉄道として計画・敷設された鉄道です。鉄道開設に奔走した福島県知事日下義雄(くさか・よしお、1851-1924)から相談を受けた渋沢栄一は「中央からの援助を待つばかりではなく、地元の資産家も資本投入をするべき」とアドバイスをし、自らも出資すると同時に株主を募り、創立委員の一員となりました。また創業以来1903(明治36)年に退任するまで取締役として(1900(明治33)年からは取締役会長)、同社経営に関与しました。
日下義雄は鉄道の開通を見る前に転勤となりますが、栄一との交流は後まで続きました。栄一は『日下義雄伝』序文で日下との交流を「君の退官後、明治二十九年九月余が頭取たる第一銀行の監査役に推し同四十一年八月更に取締役に薦め、爾来永く親交を重ぬるに至れり」と語っています。
参考:鉄道開通にかけた一生 日下義雄
会津人物伝 - 会津若松市ホームページ〕
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/j/rekishi/jinbutsu/jin09.htm
日下義雄傳 / 中村孝也著
〔NACSIS Webcat
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BA34808014
岩越鉄道(現・磐越西線)の敷設に奔走(明治27)
〔原平蔵のおこなったインフラ整備 - 喜多方市ホームページ〕
http://www.city.kitakata.fukushima.jp/2064/6566/7123/7132/007350.html