情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 1919(大正8)年2月3日(月) (78歳) 渋沢栄一、八十寿の祝賀会に招待される 【『渋沢栄一伝記資料』第57巻掲載】

是日、浜町常盤屋に於て、東京帽子株式会社主催、栄一の八十寿祝賀会開かる。次いで二十四日、同所に於て、旧渡米実業団員主催の祝賀会開かる。栄一、それぞれ出席す。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代 明治四十二年−昭和六年 / 3部 身辺 / 3章 賀寿 / 3節 八十寿 【第57巻 p.303】

渋沢栄一 日記  大正八年      (渋沢子爵家所蔵)
二月三日 大雪 厳寒 昨夜ヨリ降雪朝来積テ七寸以上ニ及フ、庭園皚々寒威殊ニ凜〓[冽+灬:りんれつ]
○上略 六時ヨリ浜町常盤屋ニ抵リ、帽子会社ノ招宴ニ出席ス、同族多ク来会ス、種々ノ余興アリ、夜十一時散会帰宅 ○下略
(『渋沢栄一伝記資料』第57巻p.303)

1919(大正8)年2月3日、東京帽子株式会社の主催による渋沢栄一の八十寿祝賀会が、同月24日には渡米実業団記念会として、旧団員主催による栄一の八十寿祝賀会が開催されました。
渋沢栄一が団長を務めた渡米実業団は、帰国後にほぼ毎年恒例で記念会を開催していますが、この年の記念会は栄一の八十寿祝賀と中橋徳五郎の文部大臣就任祝賀を兼ねて開催されました。

竜門雑誌  第三七〇号・第七七―七八頁 大正八年三月
○青渊先生八十寿祝賀宴(一)  東京帽子株式会社にては二月三日午後五時より浜町常盤家に於て青渊先生八十寿祝賀の宴を催したるが、当日集会せられたるは主賓青渊先生・同令夫人、陪賓穂積男爵・渋沢武之助・佐々木勇之助・石井健吾・竹山純平・明石照男・増田明六諸氏にして、主人側には馬越恭平・土肥修策・八十島親徳三氏出席し、懇篤なる祝辞並に謝辞等ありて、極めて清宴なりしと云ふ。
○青渊先生八十寿祝賀宴(二)  旧渡米実業団員主催の青渊先生八十寿祝賀宴は二月二十四日午後五時より浜町常盤家に於て催されたり、同団員諸氏は毎年十二月十七日を以て一堂に会し、該旅行を追懐しつゝありし所、当時団長たりし青渊先生八十寿祝賀を兼ね、同一行中の中橋徳五郎氏文部大臣就任を慶賀すべく、大谷嘉兵衛・根津嘉一郎・松方幸次郎・神野金之助諸氏発起人となりて、此の清宴を催せる次第なる由。尚ほ当日出席せられたる主賓は青渊出生・同令夫人・中橋徳五郎氏、陪賓高梨孝子氏にして主人側には前記発起人諸氏を始め日比谷平左衛門・岩原謙三・小池国三・巌谷季雄・大井卜新・田村新吉・上遠野富之助・伊藤守松・久保田金遷・増田明六諸氏なりき。
(『渋沢栄一伝記資料』第57巻p.303)



参考:団員一覧 - 渡米実業団
渋沢栄一記念財団 渋沢栄一
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/1909/member.html