情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 1923(大正12)年9月20日(木) (83歳) 渋沢栄一、関東大震災の善後策協議のため中央社会事業協会緊急理事会に出席 【『渋沢栄一伝記資料』第30巻掲載】

是より先九月一日関東大震災あり、仍て是日、震災善後策協議の為め当協会緊急理事会を内務省社会局に於て開催す。栄一当協会会長として之に出席す。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代 明治四十二年−昭和六年 / 1部 社会公共事業 / 1章 社会事業 / 2節 中央社会事業協会其他 / 2款 社会事業協会 = 財団法人中央社会事業協会 【第30巻 p.544-553】

中央社会事業協会とは、「内外国に於ける慈善救済事業の方法状況及び其得失を調査して慈善団体の統一を期し、而して慈善団体と慈善家との聯絡を図り、以て慈善救済事業を指導奨励し、之に関する行政を翼賛」することを主旨に1908(明治41)年に中央慈善協会として設立された団体で、1921(大正10)年に改組・改称で中央社会事業協会となりました(1924(大正13)年3月より財団法人中央社会事業協会)。渋沢栄一は中央慈善協会設立当初より会長に就任、改組後も引き続き没年まで同協会会長として関与しています。
1923(大正12)年9月1日の関東大震災でその事務所を失った中央社会事業協会は、同年9月20日内務省社会局の一室に設けた仮事務所で震災の善後策協議のため緊急理事会を開催、渋沢栄一は同協会会長として出席しています。
渋沢栄一伝記資料』第30巻p.544-553には、この緊急理事会に先立ち、臨時委員が調査した官公立、私立別社会事業団体の罹災統計が『財団法人中央社会事業協会三十年史』等からの再録として、さらに下記のリスト、統計等が「財団法人中央社会事業協会書類(一)」からの再録として紹介されています。

  • 罹災私立社会事業団体名・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.548-551
  • 罹災社会事業団体種別表・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.551-552
  • 罹災官公立社会事業団体名・・・・・・・・・・・・・・・・p.552-553
  • 東京府下ニ於ケル私立社会事業団体損害高 ・・・p.553
     

参考:100年のあゆみ〜大正期〜
全国社会福祉協議会
http://www.shakyo.or.jp/anniversary/history/taisho.html
[今日の栄一] 1923(大正12)年9月15日(土) (83歳) 渋沢栄一関東大震災に際して在米邦人に大震災善後会宛ての寄付を依頼
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2010年9月15日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20100915/1284515162