会社名
渋沢倉庫株式会社 [Shibusawa Soko Kabushiki Kaisha]
The Shibusawa Warehouse Co., Ltd.
書誌事項
渋沢倉庫の80年. 1・2 / 渋沢倉庫株式会社社史編纂委員会編
東京 : 渋沢倉庫株式会社社史編纂委員会, 1977.03
2冊 ; 21cm
Title in romaji: Shibusawa Soko no 80-nen
外部機関の所蔵データほか
NDL-OPAC / Webcat / 神奈川県立川崎図書館 1,2 / Worldcat 1,2,3,4 / NDL Search (β) / Webcat Plus 1,2 / Googleブックス 1,2,3
「関東大震災」(1923年9月1日)に関する本文の概要 (1巻p113-120)
- 深川・茅場町・霊岸島の各倉庫(鉄筋コンクリート造含む)と在庫貨物の9割を焼失。地震による破損は軽微だったが、倉庫周辺に集まった避難民の家財が飛火で類焼し在庫貨物が蒸し焼きとなった。
- 深川の平屋鉄筋コンクリート倉庫は無事で、在庫貨物(日常必需品)が物資欠乏の市場で役立った。又日常取引に必要な寄託者元帳、倉庫元帳等も従業員の沈着な行動で難を逃れ、火災保険の処理などに役立った。
- 4日に丸の内の大川・田中事務所の一部を借り受け本店仮事務所を開き、在京従業員に月給と見舞金を支給した。茅場町にバラック事務所を新築し、本店を9月末日に移転。
- 在庫貨物に新聞用紙やトタン板等があり、新聞号外等の急な需要に応じた。空いた所に新入庫を受入れ、バラック倉庫を建築して27日に営業再開。在庫の政府米はきれいに盗まれたが、大豆は無事で寄託者が喜んで保管料を支払い引き取った。
- 帳簿上の損失金は20万円余で、積立金と事務所改築準備金で整理できた。
- 倉庫貨物に対する保険金額の5%が保険会社から見舞金として荷主に支払われたので、保管料の大部分が払い込まれ、罹災倉庫の復旧と配当にまわすことができた。
- 震災の教訓として、在庫貨物を記録した元帳は終業時に必ず耐火金庫へ納めること、可燃物を倉庫通路へ置かないこと等があり、倉庫の防火耐火建築へ移行する引き金となった。
目次にあらわれた「関東大震災」関連事項
項目 | ページ |
---|---|
第二章 創立と形成の時代(明治四二年〜大正一五年) / 六 爆発・洪水・地震 / (3) 関東大震災 | 1巻[113] |
空前の惨禍 | [113] |
当社の災害状況 | [114] |
不幸中の幸 | [116] |
本店仮事務所 | [116] |
本店移転 | [117] |
営業再開 | [118] |
当社震火災損失金の処分 | [118] |
火災保険見舞金 | [119] |
震災の教訓 | [120] |
年表にあらわれた「関東大震災」関連事項
年月日 | 内容 | 年表種別 |
---|---|---|
1923(大正12年)年9月 | 関東大震火災による被害 火災保険の地震約款問題起る | 当社関係 |
1923(大正12年)年9月 | 本店を茅場町に移す | 当社関係 |
「社史紹介」へのリンク
- 社史紹介「し」
〔渋沢栄一記念財団 実業史研究情報センター / 社史プロジェクト〕
http://www.shibusawa.or.jp/center/shashi/shasi_sa.html#02