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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 『中国配電株式会社十年史』 【中国配電清算事務所, 1953】

会社名

中国配電株式会社 [Chugoku Haiden Kabushiki Kaisha]

書誌事項

中国配電株式会社十年史 / 山本勇編集
 広島 : 中国配電清算事務所, 1953.12
 5, 9, 575p, 図版33枚 : 挿図, 地図 ; 23cm
 Title in romaji: Chugoku Haiden Kabushiki Kaisha 10-nenshi

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / Webcat / 神奈川県立川崎図書館 / Worldcat 1,2,3 / NDL Search (β) / Webcat Plus / Googleブックス 1,2,3,4

「戦災」に関する本文の概要 (p90-92, 166-173)

  • 1945(昭和20)年8月6日午前8時15分、米軍が投下した原子爆弾により広島市街は一瞬にして焦熱の巷と化した。中国配電は多数の犠牲者を出し、業務設備と電気施設に惨憺たる被害を受けた。
  • 爆心地より約650mにあった本店建物は鉄筋コンクリート5階建で倒壊は免れたが、内部は全焼し死者147名負傷者79名をだした。爆心地より約500mにあった広島支店と広島電業局は爆風で完全に倒壊全焼、死者160名負傷者27名であった。
  • 広島市内の配電線は爆風と火災でほとんどが焼失した。7か所の発変電所について爆風による建物の倒壊、器具什器類の破損、類焼による焼失の被害があった。送電線路は市の周辺にあったため被害は極めて少なかった。
  • 被爆の翌7日から復旧に務め、20日には残存家屋の3割に点灯でき、11月末には全被害地域の復旧を完了した。水道とガス用電力復旧は9月末に完了した。市電は8月18日に動き始めた。電気設備は原爆後2年で被害前を凌駕する程になった。
  • 戦争による中国配電の被害総額は11,167,740円で、戦争保険金は18,613,688円であった。1946(昭和21)年施行の戦時補償特別税法により、戦争保険金等戦時補償請求権は課税の形で打ち切られた。

目次にあらわれた「戦災」関連事項

項目ページ
第三章 経理状況 / 第二節 資産 / 戦災[90]
第四章 事業設備 / 第五節 戦災被害並びに復旧状況 / 原爆による電気工作物の被害並びに復旧状況[166]
   1.本店及び広島支店の全焼[166]
   2.配電線路の被害[167]
   3.発変電所の被害[171]
   4.送電線路の被害[171]
   5.被爆後の復旧状況[172]

資料編にあらわれた「戦災」関連事項

カテゴリータイトル時期補記ページ
事業所原爆被害状況[昭和20年8月]写真 原子雲遠望、本店社屋(焼失)(爆心地より650米)、本店四階総会場、大手町通りより見た本店巻頭
事業所原爆被害状況[昭和20年8月]写真 爆心地(広島郵便局跡)、爆心地附近の櫓下変電所、元安橋段原大畑町近鉄柱連続倒壊(爆心地より1.8粁)、大手町変電所被害状況(爆心地より八〇〇米)、大手町通り附近の建築破壊状況(爆心地より五〇〇米)、船入支線の鉄柱倒壊(爆心地より一粁)巻頭
事業所原爆被害状況昭和20年11月,22年3月,24年7月,26年4月写真 本社屋上より西北方(爆心地附近)を望む巻頭
事業所原爆被害状況昭和20年11月,22年3月,24年7月,26年4月写真 本社屋上より東北方(広島市方向)を望む巻頭
事業所原爆被害状況昭和20年11月,22年3月,24年7月,26年4月写真 本社屋上より西南方(大手町変電所方向)を望む巻頭
事業所原爆被害状況昭和20年11月,22年3月,24年7月,26年4月写真 本社屋上より南方(宇品方向)を望む巻頭
事業所原爆被害状況[昭和20年8月]写真 千田町発電所全壊全焼(爆心地より2.3粁)、同上発電所発電機室、同上発電所ボイラー室巻頭
従業員弔魂塔[昭和23年8月]写真 広島市西寺町本願寺別院境内 昭和23年8月6日建立巻頭

年表の「1945年8月」記載事項

年月日内容年表種別
1945(昭和20)年8月6日広島市原子爆弾投下社会事項
1945(昭和20)年8月6日本店及び広島支店焼失社内事項
1945(昭和20)年8月8日ソ連対日宣戦布告社会事項
1945(昭和20)年8月8日福山市空襲社会事項
1945(昭和20)年8月14日終戦詔勅渙発(一五日詔勅放送)社会事項
1945(昭和20)年8月15日軍需充足会社の指定取消さる社内事項
1945(昭和20)年8月17日東久邇内閣成立社会事項
1945(昭和20)年8月26日軍需省を廃し、商工省開設(電力行政移管)社会事項

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