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 「日本の美術界における年史編纂物」(『東京国立近代美術館研究紀要』第16号)

書誌事項

日本の美術界における年史編纂物 : 東京国立近代美術館アートライブラリー所蔵図書にみる / 渡辺美喜
 東京 : 東京国立近代美術館, 2012.03
 p30-53 ; 26cm (『東京国立近代美術館研究紀要』第16号)
注記: 英文タイトルと責任表示: Annuals Compiled by the Japanese Art World in the MOMAT Art Library Collection / Watanabe Miki

東京国立近代美術館研究紀要』 - 外部機関の所蔵データほか

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解題

東京国立近代美術館アートライブラリー所蔵の年史編纂物を抽出調査し、村橋勝子『社史の研究』(ダイヤモンド社、2002)を参考に「日本の美術界における年史編纂物」の特徴を考察した論考。村橋が社史を「企業が自社の歴史を、社内資料に基づいて、会社自身の責任において刊行したもの」としたのに倣い、日本の美術界における年史編纂物を「美術館、学校、画廊、美術団体といった日本の美術界に係わる組織が自らの歴史を、組織内の資料に基づいて、組織自身の責任において刊行したもの」と定義づけている。
調査では日本の美術館、学校、画廊、美術団体などが1957年から2011年までに刊行した図書344件が抽出され、年々発行数が増加していることがわかった。また刊行時期は社史と同様に周年を契機にしているものが何点も見られる。巻末に調査結果の年史編纂物を編纂主体の美術館、画廊、学校、美術団体、公募展、地域、その他の7つに分け、組織名の50音順に記載している。記載内容は書名、責任表示/出版者、刊年、分類、非売品、ページ、所蔵状況の各項目。所蔵状況には国立国会図書館、NACSIS WebcatALC(美術図書館連絡会)の状況を記す。
なお、著者は実業史研究情報センター編『世界のビジネス・アーカイブズ:企業価値の源泉』(日外アソシエーツ, 2012.03)の訳者の一人。

目次

項目ページ
1. はじめに30
2. 企業による年史編纂物:社史の傾向30
3. 東京国立近代美術館アートライブラリー所蔵図書にみる日本の美術界における年史編纂物31
4. 調査結果にみる美術界における年史編纂物と社史との比較32
  4.1 刊行年
  4.2 周年時期に編纂・発行
  4.3 自費出版物、非売品
  4.4 著者の明記
  4.5 制作部数
5. 調査結果の他所での所蔵状況33
6. 考察34
7. おわりに35
36
東京国立近代美術館アートライブラリー所蔵 日本の美術界における年史編纂物38

参考リンク