会社名
株式会社虎屋 [Kabushiki Kaisha Toraya]
[Toraya Confectionery Co., Ltd.]
書誌事項
虎屋の五世紀 : 伝統と革新の経営. 通史編 / 社史編纂委員会編纂
東京 : 虎屋, 2003.11
xvi, 462p, 図版8枚 ; 27cm
注記: Title in romaji: Toraya no 5-seiki : dento to kakushin no keiei. tsushi hen ; 英文社名: Toraya Confectionery Co., Ltd. (p388 定款) ; 監修: 岩崎尚人, 加藤博夫, 神田良 ; 制作協力: DNP年史センター ; 印刷・製本: 大日本印刷 ; 折り込図1枚 ; 縦組み ; 裏表紙に虎の絵
外部機関の所蔵データほか
NDL-OPAC 1,2 / Webcat / CiNii Books / 神奈川県立川崎図書館 1,2 / Worldcat 1,2,3,4 / NDL Search / Webcat Plus 1,2 / Googleブックス 1,2 / 社史ウィキ
「関東大震災と復興」に関連する本文の概要(p117-120)
- 関東大震災により虎屋は敷地内にあった二棟の土蔵が柱しか残らないほどの損害を受けたが、住宅と御用場は大破を免れた。店員も全員無事であったことから営業再開に大きな支障はなかった。
- 経営の実務を任されていた黒川武雄は、被災者に配慮しつつ営業再開への取り組みが店の発展につながるよう努力した。震災翌日から原材料の確保・仕入れに努めた。
- 震災から2週間後には、挨拶状と菓子の種類を書いたビラを店員が持ち、注文伺いのためにお得意様の家をまわった。
- 広告は店員による手渡しから、宛名を書いて発送するという方法に変わり、このダイレクトメール手法は見事に当たって配布広告は500枚から2000枚に増えていった。
- 『東京日日新聞』などに広告を出し、宣伝費をかけた積極的な展開で次第に注文も増え、知名度も上がっていった。
- 震災で電話が使えず、注文を待って売るという方法だけではだめだという発想の転換があり、広告を用いた積極的商法となった。
- 顧客層の拡大も図られ、販路をもっと広げようと、受注販売に加え、店頭販売も行なった。
目次にあらわれた「関東大震災と復興」関連事項
項目 | ページ |
---|---|
本編 / 第2部 近代社会と虎屋 / 第2章 大正時代の虎屋 / 3 光景から十五代黒川武雄へ / 二、 武雄、活躍を始める | |
関東大震災を乗り切る | 117 |
武雄の積極商法 | 118 |
新たなお得意様を求めて | 119 |
コラム 菓子業界の被害とその対応 | 119 |
年表にあらわれた「関東大震災と復興」期の事項
年月日 | 内容 | 年表種別 |
---|---|---|
1923(大正12)年9月1日 | 関東大震災。住宅・御用場は被害を免れる。家族・店員ら全員無事 | 当社事項 |
1923(大正12)年9月1日 | 関東大震災 | 業界・一般事項 |
1923(大正12)年12月 | 東京菓子同業組合大震災救済会が贈られた義援金を分配 | 業界・一般事項 |
1924(大正13)年5月14日 | 自動車(フォードトラック)をはじめて購入、配達などに活用 | 当社事項 |
1924(大正13)年 | ●この頃、店頭での販売、丸の内周辺の会社・個人向け営業を開始 | 当社事項 |
「社史紹介」へのリンク
- 『虎屋の五世紀 : 伝統と革新の経営. 通史編・史料編』 【虎屋, 2003】
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2011年1月6日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20110106/1294282542