渋沢栄一記念財団機関誌『青淵』の最新号が刊行されました。
渋沢栄一および財団関連記事は以下の通りです。
- 【渋沢栄一のことば】 …… 表紙裏
- 夕立 栄一
木の間より落つる雫に月影を
残して晴るる夕立の雨 (明治三七年)- 『渋沢栄一訓言集』より
○ すべて人は機敏なる智慧、敦厚(とんこう)なる情愛、強固なる意志、この三者が揃わなければ全き人とは言われない。
智慧はまことに尊いものである。されど智慧ばかりで、この世の中に活動して行けるものではない。智慧に伴う情愛がなければ、ぐあいよく人と交際せられぬものである。智慧があれば、こういう事はこうなるものと事物の終極を究めることはできるけれども、これに伴う人情がないと、つまり人を突き倒しても、己れの利益を図らんとし『人ノ難儀ハ三年モ堪エル』というようにならぬとは言われない。このゆえに人間は、敦厚なる情愛がなければならない。さりとてまたこの人情ばかりで行けるかといえば、かかる人はとかく喜、怒、哀、楽、愛、悪、欲の七情が最も動き易いから、欠陥の生ずるをまぬがれない。ゆえに強固なる意志がなくてはならない。
智慧、情愛、意志、此の三者が十分よく揃って、発達してこそ、完全なる人となり得るので、少なくととも過失の少ない善人たるを失わない。- 【随想】 「道徳銀行」の書跡は二つあった? / 町田尚夫 …… p4-6
- 渋沢栄一のことば(『渋沢栄一訓言集』より) …… p.6
- 現代の渋沢栄一たち : 経営者インタビューシリーズ(一)「緑を広げて、日本をよくしたい。その原点は『論語』です」 / 藤巻幸大、守屋淳(聞き手) …… p.10-15
- 渋沢栄一関連会社社名変遷図 〔48〕陸運:北海道 A …… p.28
- 【「せいえんひろば」財団トピックス】 寄附口座記念シンポジウム「近代日本社会のリーダー 渋沢栄一・福沢諭吉・大隈重信」を開催 ; 『論語と算盤』読書会、今年も好評 …… p.42-43
- 【渋沢財団 実業史センターだより】 No.351 北米で社史を語る …… p.47-46
- 【史料館の窓】 来館者の笑顔に出会う取り組み …… p.48