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 四宮俊之著『近代日本製紙業の競争と協調』 【日本経済評論社,1997】

書誌事項

近代日本製紙業の競争と協調 : 王子製紙,富士製紙,樺太工業の成長とカルテル活動の変遷 / 四宮俊之著
 東京 : 日本経済評論社,1997.02
 x, 314p ; 22cm

解題

1873年(明6)の王子製紙創業に始まる近代日本の製紙業の歩みを、経営史の側面から研究したもの。第1部「近代製紙企業の成長と競争」では、代表的な有力企業であった王子製紙と富士製紙を取り上げ、それぞれの創業と成長のプロセス、そして競争関係の推移を実証的に解明している。さらにその競争関係に後から参入した樺太工業についても触れ、最後に1933年(昭8)の3社大合同の経緯を述べる。
第2部「有力製紙企業による協調行動」では、同業者団体そしてカルテル組織であった日本製紙連合会による、製紙企業間の一般洋紙分野での協調行動の推移や効果を追う。一方で新聞用紙分野の共販機関であった共同洋紙会社の共販活動の推移と効果にも論及している。そして競争と協調の結果3社大合同に至ったと結論づけている。
本書は著者の学位論文を書き改めたもので、巻末に人名・事項索引付。

目次

項目ページ
まえがきi
はじめに1
第一部 有力製紙企業の成長と競争
  第1章 王子製紙の経営と成長7
  第2章 富士製紙の台頭と競争49
  第3章 樺太工業の参入と追随105
第二部 有力製紙企業による協調行動
  第4章 日本製紙連合会によるカルテル活動139
  第5章 共同洋紙によるカルテル活動221
結論301
あとがき309
索引314

参考リンク

更新履歴

2013.03.07:参考リンクに「王子製紙関連社史及び文献案内」(PDF)、「社史紹介(速報版)」エントリーを追加