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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 「会議は踊る」を検索すると - ことがら編

 宮崎駿監督の新作映画「風立ちぬ」では、主人公が滞在する軽井沢のホテルで出会ったドイツ人が、ピアノを弾きながら"Das gibt's nur einmal"(ただ一度だけ)という歌を歌います。この歌は1931年公開のドイツ映画"Der Kongress tanzt"(会議は踊る)の主題曲です。そこでタイトルの「会議は踊る」をおもしろ社史検索してみました。3件ヒットしましたのでご紹介します。

検索結果

年表の内容年月日『社史タイトル』
(発行所、発行年)
年表種別
「会議は踊る」独ウーファ、「海の密室」パ社、(実演)村田嘉久子出演「女心を誰か知る」。1934.01.27『帝劇の五十年』(東宝、1966)年表(主要興行年譜)
「会議は踊る」続映、「東洋の母」松竹蒲田。1934.02.01『帝劇の五十年』(東宝、1966)年表(主要興行年譜)
「会議は踊る」独ウーファ、「未完成交響楽」、独ツイネ。1937.07.01『帝劇の五十年』(東宝、1966)年表(主要興行年譜)

検索結果からみえてくること

  • 映画『会議は踊る』は1814年のウィーン会議を背景にした作品で、舞踏会に明け暮れ会議が少しも進まない、という状況をもじったタイトルです。『帝劇の五十年』の年表には、この映画が帝国劇場で1934年(昭9)と1937年(昭12)に上映されたことが記されています。本文の解説には「会議は踊る オペレッタ映画の名品、ウィーンを背景とした華麗なコスチューム絵巻、リリアン・ハーヴェイ、ウイリイ・フリッチ、コンラート・ファイトなど出演、エリック・シャレル監督。(独ウファ)」と書かれていました(p68)。
  • 同社史によると帝国劇場は1907年(明40)の開場から舞台作品を上演していましたが、興行不振等で1929年(昭4)松竹に経営が移り、1930年代は外国映画の封切館となっていました。社史には「旅愁」「モダン・タイムス」「舞踏会の手帖」など封切られた数多くの映画の紹介とスチール写真が掲載されています。

参考リンク

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