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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 『屋根裏部屋の博物館 : 渋沢敬三記念事業 : 特別展』 【国立民族学博物館,2013】

書誌事項

屋根裏部屋の博物館 : 渋沢敬三記念事業 : 特別展 / 国立民族学博物館
 吹田 : 国立民族学博物館, 2013.09
 215p ; 30cm
 注記: 展覧会カタログ ; 会期・会場: 2013年9月19日-12月3日:国立民族学博物館, 2014年3月21日-5月6日:埼玉県立歴史と民俗の博物館 ; 並列タイトル: Attic Museum ; 表紙のタイトル: みんぱくは、屋根裏部屋からはじまった。 ; 主催: 国立民族学博物館, 埼玉県立歴史と民俗の博物館 ; 協賛: MRAハウス ; 大阪展の後援: 大阪府他 ; 大阪展の協力: 渋沢栄一記念財団渋沢史料館, 神奈川大学日本常民文化研究所, 宮本記念財団, 渋沢栄一記念館, 東北大学史料館, 工学院大学図書館, 流通経済大学図書館他 ; 埼玉展の共催: 渋沢敬三記念事業実行委員会他 ; 埼玉展の後援: 朝日新聞社さいたま総局他 ; 埼玉展の協力: 深谷市, 深谷市教育委員会

解題

国立民族学博物館の特別展「渋沢敬三記念事業 屋根裏部屋の博物館 Attic Museum」の図録。渋沢敬三(しぶさわ・けいぞう、1896-1963)は渋沢栄一(1840-1931)の意を受け実業の道に進んだ後も学問への憧れを持ち続け、集めた標本類を自宅物置屋根裏に陳列しアチックミューゼアムと名付けていた。そこを拠点に1925年(大14)ごろから同人たちと全国の玩具収集を開始した。収集品は日常生活に使用されていた民具へ広がり、研究成果が数多く刊行された。1万点にのぼるコレクションは1937年(昭12)、敬三自身が設立に尽力した日本民族学会へ寄贈された。そして1962年(昭37)旧文部省史料館へ移管されたのち、1974年(昭49)開館の国立民族学博物館へ引き継がれた。
図録は15のテーマごとに展示品の解説と写真を掲載。間に敬三や同人たちの幅広い知的活動をコラムとしてはさみ、更に箱枕や繭枡など特徴ある展示品をトピックとして紹介している。研究者による論考3件も掲載し、経済人として活動しながら学問への情熱を生涯持ち続け人材を育てた敬三の足跡を伝えている。

目次

項目ページ
ごあいさつ / 須藤健一3
渋沢敬三とアチックミューゼアム / 近藤雅樹7
解説
  イントロダクション23
  達磨研究:玩具時代の総決算27
  凧36
  オシラサマ44
  男根と性信仰48
  小絵馬52
  きもの64
  アシナカの研究80
  ウケの調査86
  塩篭と『塩谷問答集』118
  背負い運搬具126
  薩南十島調査136
  まなざしの広がり145
  北海道・樺太146
  台湾160
  朝鮮半島170
Colum
  1 随想・駅弁の包み紙34
  2 旅譜に探る渋沢敬三と埼玉:父祖の地・血洗島への思いの芽生え60
  3 渋沢敬三柳田国男74
  4 保谷時代:アチックミューゼアムのその後76
  5 柏窓社78
  6 商品としての玩具:「鴻巣の赤物」に見るアチックミューゼアムの玩具時代94
  7 民具収集体制の確立を目指して:旧八基村収集資料と「民具蒐集調査要目」98
  8 祖先の顕彰:渋沢家と敬三102
  9 塩の民間療法124
  10 アイヌ家屋の野外展示158
トピック
  1 カメラと蓄音機26
  2 風呂敷73
  3 箱枕104
  4 繭枡105
  5 さまざまな灯火具106
  6 輪かんじき107
  7 わら算108
  8 目簾109
  9 付木110
  10 捨木111
  11 内耳鍋112
  12 ブッタイ113
  13 いろいろな民具114
  14 センオロシ135
  15 過去と現在をつなぐ資料157
各論
  「津軽の旅」の教訓:アチック旅行と敬三の思い / 斉藤純182
  実業家・渋沢敬三日本銀行時代の横顔 / 武田晴人190
渋沢敬三年譜198
おもな参考文献200
出品目録(みんぱく所蔵資料/図版/借用資料)201
協力機関・協力者/執筆ならびに実行委員会215

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / CiNii Books / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2

参考リンク