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 安藤優一郎著『徳川慶喜と渋沢栄一 : 最後の将軍に仕えた最後の幕臣』 【日本経済新聞出版社,2012】

書誌事項

徳川慶喜渋沢栄一 : 最後の将軍に仕えた最後の幕臣 / 安藤優一郎著
 東京 : 日本経済新聞出版社, 2012.05
 285p ; 20cm
 注記: ISBN: 9784532168346

目次

項目ページ
はじめに : 旧臣の目から見れば9
第1章 敗軍の将・徳川慶喜 : 幕末の前半生15
  1 一橋慶喜の誕生16
父は水戸藩主・斉昭/御三卿の一つ/一橋派と南紀派の後継者争い/抗議の謹慎生活
  2 政局の舞台へ26
幕府から敬して遠ざけられていた/京都での苦悩/不在中の政変/朝廷の権威を後ろ盾に/第二次長州征伐
  3 江戸への敗走36
将軍職就任を固辞/王政復古の真意/脆弱だった新政府の基盤/朝敵への転落
第2章 一橋家家臣・渋沢栄一 : ?生涯の主君?との出会い49
  1 攘夷の志士・渋沢栄一50
武士への願望/横浜外国人居留地焼き討ち計画
  2 慶喜の家臣に57
リアリストとしての顔/三つの財政再建策/西郷隆盛との出会い/豪族政治
  3 幕臣渋沢栄一の誕生66
幕府が倒れて豪族政治が行われると仮定して……/フランスへ
第3章 静岡藩士・渋沢栄一 : 幕臣から亡国の遺臣に73
  1 パリで知った大政奉還74
フランスの新聞記事を後追い/「朝命を矯めて無理に幕府を朝敵とした」/新政府から帰国命令
  2 慶喜との再会83
勝海舟に対する割り切れない思い/無禄移住の幕臣への反発/静岡藩士への辞令を投げ出す/藩命の裏には
  3 商業・金融で藩財政再建97
商法会所/政府からの出仕命令
第4章 敗者が新政府の土台に : 渋沢栄一、大蔵省へ105
  1 大蔵省改正局106
「築地の梁山泊大隈重信邸/明治の「八百万の神々」/省内外から反発を招いた近代化政策
  2 静岡学問所と沼津兵学120
洋行経験のある藩士が教授に/実務官僚層は幕府の遺産/?日本郵便の父?は幕臣岩倉使節団の書記官も幕臣
  3 官吏の仕事に限界132
伊藤博文井上馨/「一身を民間実業界に投じて」/大久保利通との軋轢/野に下る
第5章 海舟の功績か、慶喜の深慮か : 政権交代の深層145
  1 政府を民間から支える146
政治屋なるものを特に嫌らう」/伊藤博文との信頼関係/政党結成を勧める/幻の井上馨内閣の蔵相要請/福沢諭吉と福地源一郎
  2 静岡での慶喜162
趣味の世界に没頭/徳川宗家の支配下に/政治的発言を避ける/渋沢の海舟への不満/沈黙をまもる慶喜の覚悟
  3 東京万歳、徳川万歳180
新聞での政府批判/江戸会/東京開市三百年祭/葵の紋所/幕臣たちの危機感
  4 大隈重信明治維新191
幕藩体制の藩主に倒幕派はいたか/一寸先は闇/「攘夷を利用して幕府を追求した」/明治政府の豹変
第6章 「朝敵」の汚名を晴らす : 徳川慶喜公伝の編纂201
  1 慶喜明治天皇と対面202
徳川家達行幸/勝伯爵家誕生の背景/静岡での謹慎三十年/かつての居城に参内
  2 名誉回復へ216
麝香間祇候/公爵叙爵/渋沢邸での茶会/藩閥政府の実像
  3 語り出した慶喜230
私財を投じて伝記編纂に着手/中立的な歴史学者へ編纂依頼/昔夢会/慶喜の苦しい弁明/慶喜の創作
  4 徳川慶喜公伝245
「徳川家代々の菩提寺には入らぬ」/墓前に捧げる/その後の徳川家と渋沢
終章 敗者として生きた二人の意地257
年表264
あとがき284

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2

参考リンク