団体名
東京商工奨励館 [Tokyo Shoko Shoreikan]
書誌事項
東京商工奨励館概要 / 東京商工奨励館 [編]
[東京] : [東京商工奨励館], [1921?]
21p, 図版9枚 ; 13x19cm
注記: Title in romaji: Tokyo Shoko Shoreikan gaiyo ; 出版年は本文から推定 ; 縦組み
- 社史・会社に関する各種ID : なし
書影
会社沿革と社史メモ
第一次大戦を機に国内工業の発展が図られ、製品改良や販路拡張等の研究機関設立の機運が高まる。また実業家らは粗製乱造防止の一端として実用的機械工具陳列館の建設を東京府に建議。東京府は商工業育成のため東京商業会議所、東京実業組合聯合会と協力の上、1917年(大正6)渋沢栄一を会長に東京商工奨励館期成会を組織し、寄付を募集。この拠金で1921年(大10)商業会議所ビルの近くに、地上3階地下1階総面積3,000坪近い東京商工奨励館が完成。工業試験部、商品陳列部、調査部の3部門と庶務部で業務を始める。
『東京商工奨励館概要』は「歴史及び業務」「工事概要」「使用規則及使用細則」の内容で、外観や内部の写真、各階平面図も掲載。業務開始にあたって各方面へ案内のため作成されたものと推測される。
[1970年東京都電気研究所と統合し東京都立工業技術センター(現・地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター)となる]
目次(抜粋)
項目 | ページ |
---|---|
[口絵] | 巻頭 |
歴史及び業務 | 1 |
工事概要 | 5 |
使用規則及使用細則 | 13 |
[平面図] | 巻末 |
目次等へのリンク(渋沢社史データベース)
外部機関の所蔵データほか
『東京商工会議所百年史』における商工奨励館の記事
商品陳列所から商工奨励館へ
東京の商品を紹介して内外の販路の拡張に資する目的で、東京商業会議所が階上に商品陳列所を設けたのは、大正四年七月であった。開館直後二、五〇〇余点を展示し、開館一ヵ月で一、三〇〇名の来観者があり、商取引の促進に寄与するところが少なくなかった。しかし利用者の増加につれ、所内の狭さが感じられるようになったので、一層大規模で完備した商品陳列館の設立を計画することとなった。かくして大正六年には東京府および東京実業組合連合会と謀って、東京商工奨励館の設立を議決し、期成会を組織して寄付金の募集に努めた。翌七年には目標の予定額一〇〇万円を突破する見込みが確実となったため、期成会はこれを東京府に引継ぎ、東京府は自らその建設に当たることとなった。建設工事は八年九月に始まり、十年十月をもって竣工した。
新設の商工奨励館は、商品陳列部、工業試験部、調査部の三部を設け、積極的に商品の改善および販路の拡張に努めることとなり、同時に東京商業会議所における陳列棚その他の設備は、商工奨励館に引継がれた。後、東京商品見本市が初めて当館内で開催されている。(p105)
参考リンク
- 東京商工奨励館設立期成会 - 34. 経済団体及ビ民間諸会:渋沢栄一伝記資料第58巻事業別年譜より
〔渋沢栄一記念財団 渋沢栄一 / 『渋沢栄一伝記資料』 / 事業一覧〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denkijigyo/np034.html#J-0461 - 沿革
〔地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センターホームページ〕
https://www.iri-tokyo.jp/gaiyo/enkaku/index.html - [社史紹介(速報版)] 『東京商工会議所百年史』 【東京商工会議所, 1979】
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2014年7月9日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20140709/1404873978 - [今日の栄一] 1929(昭和4)年6月14日(金) (89歳) 渋沢栄一、楽翁公百年忌で墓前祭、式典等に出席。演説を行う 【『渋沢栄一伝記資料』第49巻掲載】
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2010年6月14日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20100614/1276484350
*このエントリーは、実業史研究情報センターのサイトで公開している「社史紹介」に先駆けて「速報版」として公開するものです。