書誌事項
竜門雑誌. 第452号
東京 : 竜門社, 1926.05
129p, 図版2枚 ; 21cm (故穂積男爵追悼号)
解題
渋沢栄一の長女歌子の夫である法学者・穂積陳重(ほづみ・のぶしげ、1855-1926)は、栄一を慕う書生たちが竜門社を創設して以来、その監督・顧問・評議員として発展に尽力していた。1926年(大正15)4月7日に穂積が逝去したのを受け、竜門社は同年5月の機関誌『竜門雑誌』第452号を「故穂積男爵追悼号」として発行した。
本書は巻頭に大正天皇から賜った御沙汰書、続く口絵に穂積署名入り近影、座右銘、そして穂積の枢密院議長就任に際して栄一が贈った対幅の写真を置く。本文「巻頭言」には栄一による追悼文を掲載。続いて同年4月19日に日本工業倶楽部で開催の竜門社第74回会員総会における、「故穂積男爵追悼講演会」の記録を載せる。その後には各方面から寄せられた20の追悼文を、筆者イロハ順に掲載。更に本文の余白には「老先生の片鱗」と題したコラムを9箇所にはさみ、故人の横顔を伝えている。
書影
目次(本文より採録)[目次等より補記]
コラム名 | 記事タイトル : 副題 | 著者 | ページ |
---|---|---|---|
御沙汰書 | 巻頭 | ||
[口絵] | 穂積陳重 [故穂積陳重男爵照影] | 巻頭 | |
[口絵] | 座右銘 陳重記 | 穂積陳重 | 巻頭 |
[口絵] | 男爵穂積君将任枢密院議長也 [青淵先生書賀穂積男爵任枢密院議長] | 渋沢栄一 | 巻頭 |
[口絵] | 王元之待漏院記 [序並待漏院記] | 渋沢栄一 | 巻頭 |
巻頭言 | 思ひ出づるまゝに : 故穂積男爵を追想して | 青淵先生 | 1 |
故穂積男爵追悼講演 | [追悼講演会概要] | 7 | |
開会の辞 | 阪谷芳郎 | 8 | |
法学教育特に人才養成に就て | 山田三良 | 12 | |
法典編纂並に法律制度の確立改善に就きて | 富井政章 | 24 | |
所懐 | 一木喜徳郎 | 30 | |
謝辞 | 穂積重遠 | 35 | |
閉会の辞 | 阪谷芳郎 | 38 | |
晩餐席上に於ける挨拶 | 阪谷芳郎 | 39 | |
所感 | 青淵先生 | 40 | |
謝辞 | 穂積重遠 | 43 | |
逸話中の逸話 | 阪谷芳郎 | 47 | |
各方面から見た穂積男爵(イロハ順) | 学生及び法制審議会委員時代の追想 | 原嘉道 | 49 |
海岳の師恩を想ふ | 花井卓蔵 | 53 | |
老先生の功績を想ふ | 鳩山秀夫 | 60 | |
穂積先生 | 徳富蘇峰 | 63 | |
在りし日の伯父 | 穂積重威 | 65 | |
噫老先生 | 富沢充 | 67 | |
先生と禾恵会 | 武藤忠義 | 71 | |
嗚呼穂積老先生 | 植木直一郎 | 74 | |
穂積老先生の著書について | 植木直一郎 | 79 | |
慈父の如き老先生 | 山下亀三郎 | 85 | |
穂積先生不朽の功績 | 山田三良 | 92 | |
故男爵逸事の一二 | 山口荘吉 | 98 | |
社交的方面の先生 | 松波仁一郎 | 100 | |
穂積翁に関する一挿話 | 船山曄智 | 107 | |
五十五年間親密な交際 | 桜井錠二 | 110 | |
親切な理性の人 | 佐々木勇之助 | 116 | |
経済界に対する活眼 | 斎藤力 | 117 | |
嗚呼穂積陳重先生 | 志田?太郎 | 120 | |
恩師穂積先生に対する感謝 | 平井彦三郎 | 122 | |
穂積先生を悼む | 諸井四郎 | 128 | |
[コラム] | 謹厳其のもの (老先生の片鱗 一) | 48 | |
暑中休暇の夕 (老先生の片鱗 二) | 48 | ||
教育論を其のまゝ (老先生の片鱗 三) | 84 | ||
一家団欒の趣味生活 (老先生の片鱗 四) | 84 | ||
観劇者たり演者たり (老先生の片鱗 五) | 99 | ||
博士と蝉の話 (老先生の片鱗 六) | 109 | ||
孫の見たお祖父さん (老先生の片鱗 七) | 109 | ||
身辺居住是和漢洋 (老先生の片鱗 八) | 115 | ||
先生の御書斎は法律博物館 (老先生の片鱗 九) | 119 |
外部機関の所蔵データほか
NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2
関連エントリー
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参考リンク
- 財団法人竜門社 - 58.修養団体:渋沢栄一伝記資料第58巻事業別年譜より
〔渋沢栄一記念財団 渋沢栄一 / 『渋沢栄一伝記資料』 / 事業一覧〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denkijigyo/np058.html#J-0768 - 大正15年4月19日(1926年) 是日、当社第七十四回会員総会ヲ兼ネ、穂積陳重追悼講演会、日本工業倶楽部ニ於テ開カル。栄一出席シテ追悼演説ヲナス。 【p.220-224】
〔『渋沢栄一伝記資料』第43巻 目次詳細(綱文)〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/43.html#DK430020k