是日当会使命を果して解散したるを祝し終宴を開く。栄一出席して演説す。梅浦精一当会を代表し正副会頭に対し謝状を朗読す。
出典：『渋沢栄一伝記資料』 2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代 明治六年−四十二年 / 1部 実業・経済 / 7章 経済団体及ビ民間諸会 / 1節 商業会議所 / 2款 東京商工会 【第19巻 p.505-510】
・『渋沢栄一伝記資料』第19巻目次詳細
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/19.html
1883（明治16）年10月に組織された東京商工会は1891（明治24）年8月に解散、その機能は東京商業会議所に継承されました。『渋沢栄一伝記資料』第19巻p.511-534には、『東京商工会沿革始末』p.1-63からの転載として、江戸幕府町会所の七分金積み立てから東京営繕会議所、東京会議所、東京商法会議所に至る流れの中で同会が発足し、1891（明治24）年東京商業会議所開設によって役割を終え解散するまでの経緯が詳細に紹介されています。
またそこには、発足時より会頭を務めていた渋沢栄一が、1891（明治24）年11月17日江東中村楼で行われた終宴で演説を行い、その最後を次のように結んだことが記録されています。
[前略] 商工会員相互ノ交際ハ常ニ胸襟ヲ披テ心事ヲ吐露シ、能ク情理ヲ調和シ能ク公私ヲ保合シテ洒々落々光風霽月ノ如クナルニ於テオヤ、依テ今日ノ集会ハ商工会ガ終ヲ告ルノ竟宴ナルト共ニ会員ガ将来ニ於テ益々其友誼ヲ公利公益ノ為メニ篤クスルノ会合タル事ヲ諸君ニ開陳スト云爾
（『渋沢栄一伝記資料』第19巻p.507掲載）
参考：[今日の社史年表] 1885（明治18）年8月7日 東京商工会 【『渋沢倉庫百年史』（渋沢倉庫, 1999）掲載】
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2008年8月7日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20080807/1218074264
東京商工會沿革始末 / 東京商工會殘務整理委員編纂 （[東京商工會], [出版年不明]）
〔NACSIS Webcat〕
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN15433415
