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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 1890(明治23)年2月24日 (50歳) 大日本有限責任東京電灯会社の相談役に 【『渋沢栄一伝記資料』第13巻掲載】

是より先、当会社日本電灯会社を合併し大日本有限責任東京電灯会社と改称す。是日栄一、株主臨時総会に於て相談役に選ばれ、翌二十四年二月十五日之を辞す。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代 明治六年−四十二年 / 1部 実業・経済 / 3章 商工業 / 22節 電気 / 1款 東京電灯株式会社 【第13巻 p.15-19】
・『渋沢栄一伝記資料』第13巻目次詳細
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/13.html

東京電灯会社は日本電灯会社と合併、当時の東京府知事高崎氏の命名により新名称が「大日本有限責任東京電灯会社」と決定したのは1890(明治23)年1月20日のことです。そして、2月24日に開催された株主臨時総会で渋沢栄一は同社の相談役に選ばれました。
改称からちょうど一年後の1891(明治24)年1月20日、帝国議事堂で火災が発生、電気設備の事故が原因と噂されたことから同社は経営不振に陥り、減資を余儀なくされ、その引責で社長以下役員は総辞職しました(『渋沢栄一伝記資料』第13巻p.17-18、「東京電灯株式会社五十年史稿本」より)。
渋沢栄一伝記資料』第13巻p.19には栄一の在任期間と東京電灯の社名に関し、以下の注釈が記されています。

○栄一外二名ノ相談役辞任ニツイテハ上掲会社報告ニハ記載ナシ。然レドモ第九回報告マデハ毎回其ノ巻尾ニ相談役ノ連名アリシニ、第十回報告ニ及ンデ之無キハ、二十四年二月十五日社長以下役員連袂辞職ノ際共ニ辞職セルモノト見ルベシ。
○大日本有限責任東京電灯会社ハ明治二十四年一月二十七日有限責任東京電灯会社ト改称セリ。而シテ明治二十六年九月新定款ニ依リ東京電灯株式会社ト定ム。
(『渋沢栄一伝記資料』第13巻p.19)

参考:コラム:議事堂
〔写真の中の明治・大正 - 国立国会図書館所蔵写真帳から - 国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/scenery/column/national-diet-building.html
国会議事堂の火災原因をめぐり宣伝合戦 - 消防雑学事典
東京消防庁東京消防庁電子図書館>〕
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/libr/qa/qa_37.htm
渋沢栄一関連会社社名変遷図 >> 電気 A (大日本有限責任東京電灯会社)
渋沢栄一記念財団 渋沢栄一
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/033.html
渋沢栄一関連会社社名変遷図 電気A