渡米実業団誌 同団残務整理委員編
第一四−七二頁 明治四三年一〇月刊
[日本排斥運動の盛んな折、日本の商業視察員招待について議員の反対を受け、サンフランシスコ商業会議所ではカリフォルニア州は止むを得ず招待を無期延期、もしくは中止との見通しであったところ]
[前略] 然るに其後五月四日に至り、在シヤトル帝国領事の来電によれば、シヤトル其他の商業会議所代表者、東部諸州訪問の結果、各鉄道会社は勿論、通過すべき各都市よりも、熱心なる賛成を得、万事好都合に運びたるのみならず、尚ほ桑港も国務卿及び其他の有力者の意見と斡旋とに因り遂に此招待に加盟することゝなるべき形勢となりたる由なり。[後略]
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.19掲載)