- 小倉製鋼所起業式挙行(当社創立満30周年および小倉工場開業10周年祝賀会を兼ねる)
『東京製綱百年史』 >> 社史紹介「と」を別窓で開く
1887(明治20)年創立の東京製鋼は、鋼索の需要が豊富な筑豊炭砿地帯への供給を目指し、1908(明治41)年に小倉分工場を開業しました。第一次大戦を契機に鋼索の需要が盛んとなり、小倉分工場の近くに用地を買収して工場を建設し、1917(大正6)年に小倉製鋼所を起業しました。しかし会社の一部門として投資を続けるには荷が重く、翌1918(大正7)年には浅野総一郎(あさの・そういちろう、1848-1930)へ譲渡し、浅野小倉製鋼所となりました。
渋沢栄一は東京製鋼の創立委員として、また後には取締役会長として1909(明治42)年まで経営に直接関わりました。小倉製鋼所が浅野総一郎の手に渡った後、第一次大戦後の不況で譲渡金支払いが滞り紛議が発生した時も、栄一が仲裁に入り裁定を行いました。裁定に従い譲渡金が完済されたのは、栄一が没した3年後の1934(昭和9)年のことでした。
参考:渋沢栄一関連会社社名変遷図 >> 製綱・製錬業 (浅野小倉製鋼所)
〔渋沢栄一記念財団 渋沢栄一〕
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/019.html