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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 『株式会社三越85年の記録』 【三越, 1990】

会社名

株式会社三越 [Kabushiki Kaisha Mitsukoshi]
[Mitsukoshi Ltd.]
関東大震災時(1923年)の社名:株式会社三越呉服店 [Kabushiki Kaisha Mitsukoshi Gofukuten]

書誌事項

株式会社三越85年の記録
 東京 : 三越, 1990.02
 335p : 挿図, 肖像 ; 30cm
 注記: Title in romaji: Kabushiki Kaisha Mitsukoshi 85-nen no kiroku

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / Webcat / 神奈川県立川崎図書館 / Worldcat 1,2,3 / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2,3 / 社史ウィキ

関東大震災と復興」に関連する本文の概要 (p88-89)

  • 日本橋三越呉服店関東大震災で商品全部を焼失したが、来客と店員は無事だった。自動車15台と丸の内別館地下のガソリン庫も無事で、復興に役立った。
  • 商品は燃えてしまったが取引先には買い掛け代金を全て支払い信用を維持した。
  • 9月8日には営業再開予告の新聞広告を出し、本店焼け跡にバラック店舗を急造して大阪から日用品を海上輸送し、10月12日から開店したところ大盛況であった。
  • 日本橋より魚河岸、三越呉服店附近延焼」「本店焼け跡のバラック」などの被災状況写真を何枚も掲載している。

目次に表われた「関東大震災と復興」関連事項

項目ページ
本編 / 第2章 百貨店のリーダーを目指して 大正12年昭和11年
    [1923(大正12年関東大震災発生、本店全焼]88

年表にあらわれた「関東大震災と復興」期の事項

年月日内容年表種別
1923(大正12)年9月1日関東大震災発生(午前11時58分)、本店全焼三越関係
1923(大正12)年9月1日関東大震災社会
1923(大正12)年9月4日本部を青山デポ内に移し焼け跡の整理開始三越関係
1923(大正12)年9月6日震災後初の重役会開催、営業方針決定、本部(青山)、本店(焼け跡)、青年寄宿舎(本郷)間連絡便の定時運転を開始三越関係
1923(大正12)年9月7日店員一同に対し10月より2カ月間非常罷役を命ずる三越関係
1923(大正12)年9月8日東京日日・都・報知の3紙に「本店は10月12日より開業」と広告三越関係
1923(大正12)年9月8日本店の焼け跡整理に着手、就業者日を追って増加し、296名に達する三越関係
1923(大正12)年9月10日使用人給与の一部前払いを青年寄宿舎(本郷)内臨時出納本部で開始三越関係
1923(大正12)年9月13日使用人給与減額を発表、倉知専務の告示を掲示三越関係
1923(大正12)年9月15日本部を青山デポから本店焼け跡仮事務所に移転三越関係
1923(大正12)年9月17日苦情・誂物・先地整理委員、仕入通信修理委員、売掛代金整理委員を任命三越関係
1923(大正12)年9月少年音楽隊、大阪へ転属、合同演奏とする三越関係
1923(大正12)年10月12日本店焼け跡にバラックを急造、三越マーケットを開店(電車通りショーウインドー箇所に仮入口設置)三越関係
1923(大正12)年10月15日小石川・青山にマーケット開設、両店とも初日売上げ1万円以上を記録三越関係
1923(大正12)年10月19日「流行会」「児童用品研究会」解散三越関係
1923(大正12)年10月28日新宿・銀座にマーケット開設三越関係
1923(大正12)年11月8日臨時株主総会開催、震災損失金の補填、資本金減少を決議(於日本工業クラブ)三越関係
1923(大正12)年11月17日本館を仮修復し3階までを売場とする三越関係
1923(大正12)年11月17日本郷にマーケット開設、以後、牛込(11月25日)、浅草(12月3日)、上野(12月12日)にマーケット開設三越関係
1923(大正12)年11月30日非常罷役の店員全員復職三越関係
1923(大正12)年12月18日各支店長および出張所長宛に年末賞与の支給に関する論告を通達三越関係
1923(大正12)年明治の銀座が消え、いわゆる銀座八丁となる社会
1923(大正12)年パーマネント機械輸入され、〈美容院〉の呼称始まる生活
1923(大正12)年マーセル・ウェーブの耳かくしという髪形流行生活
1923(大正12)年文化アパートメント、御茶の水に完成生活
1923(大正12)年新聞に色刷が登場生活
1923(大正12)年[流行歌]「船頭小唄」「復興節」「煙草のめのめ」世相
1923(大正12)年[演劇・映画]沢田正二郎らの震災罹災市民慰安の野外劇に人気;「人間苦」世相
1923(大正12)年[出版]萩原朔太郎「青猫」芥川竜之介侏儒の言葉横光利一「日輪」金子光晴「こがね虫」
文芸春秋」、「赤旗」創刊
世相

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