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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 早稻田大学演劇博物館「浮世絵閲覧システム」(英語版)

*以下は、2013年6月21日時点でのウェブサイトの内容について記載したものです。現在では内容が変わっている可能性もありますのでご注意下さい。
 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館デジタル・アーカイブ・コレクションは、同館が所蔵する演劇関係の様々なコレクションをウェブで提供するデータベースで、利用するためのインターフェイスが日本語と英語で用意されています。

 その中の「浮世絵閲覧システム」では、歌舞伎をテーマとした「役者絵」を中心とする50,000点近くの錦絵を閲覧することができます。錦絵の成立年代は200年以上の期間にわたっており、世界中で知られている豊国、国貞、広重らの作品も数多く含まれています。また、6,000点以上ある明治期の錦絵には、日本の近代化を示す鉄道、汽船、西洋建築や洋服なども描かれています。

 充実したコレクションを快適に利用するために、検索画面に加え、浮世絵閲覧システムの利用方法、凡例、更新情報を細かく説明したページも日本語と英語で用意されています。

 英語版検索ページの下方にある「Show all」ボタンを押すと収録画像が全件表示されるので、日本語に不案内な利用者は、地域と劇場のドロップダウン・リストを利用して検索条件を追加し、結果を絞込むとよいでしょう。なお、「地域」のドロップダウン・リストには「Edo」「Osaka」「Kyoto」「Nagoya」の4つの地名が掲載されているので分かりやすいのですが、「Theatre」(劇場)には「Morita」が2つ含まれています。これは日本語の「森田」(ヒット数:499件)と「守田」(ヒット数:1,094件)という2つの劇場に対応しているするためこうなっていますが、区別がつきにくいので注意が必要です。
 また、メタデータにローマ字またはカタカナの読みが付けられていないので、例えば「Artist」を「豊国」で検索すると18,940件ヒットしますが、「Toyokuni」で検索すると「該当するレコードはありません。」とのエラー・メッセージが出てしまいます。
 演劇博物館のOPACシステムを初め、他のデジタル・コンテンツにはタイトルなどにカタカナとローマ字の読み方が付けられており、雑誌『能楽』の検索システムでは著者のローマ字表記と英語のキーワードでも検索することができます。今後「浮世絵閲覧システム」に同様の情報が追加されたら、国際的にも、より有用で貴重なリソースとなるのは間違いありません。

参考リンク