書誌事項
誇り高き賢人たち : もう一つの日米関係史 / 志村和次郎著
岡山 : 大学教育出版, 2013.03
231p ; 20cm
注記: 渋沢栄一の肖像写真あり ; 登場人物の日米関係年表: p226-231
ISBN: 978-4-86429-193-4
解題
日露戦争で日本が勝利した後、アメリカには日本に対する脅威感が芽生え、日米関係は次第に緊張化した。太平洋戦争に至る両国の複雑な政治・社会情勢のもとで、日米の懸け橋にならんと民間外交に尽力した人びとがいた。本書はその中から渋沢栄一、高峰譲吉、シドニー・ギューリック、新渡戸稲造、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ、ジョセフ・グルー、湯浅八郎、エドウィン・ライシャワーの8人をとりあげ、経済人、学者、外交官、教育者、宗教家などそれぞれの役割を通じて両国の人的交流に努めた各人の足跡をまとめている。
目次(第3章以外は大項目のみ)
項目 | ページ |
---|---|
はじめに | i |
第1章 先進国をめざして近代化を急いだ日本 | 1 |
第2章 日露戦争後の日米関係 | 15 |
第3章 渋沢栄一による日米経済外交 | 33 |
明治維新政府で能吏発揮 | 33 |
日本の経済界をリードした渋沢栄一 | 36 |
会社経営に道徳を持ち込む | 38 |
官尊民卑の否定と教育支援 | 40 |
帰一協会の設立 | 41 |
小村外相から民間外交の要請 | 42 |
渋沢による国民外交の展開 | 45 |
日米の人脈づくりと在米日本人会 | 46 |
排日移民法に対する世論工作 | 48 |
日米葛藤を和らげた人形交流 | 49 |
第4章 日米を祖国にした科学者・実業家の高峰譲吉 | 52 |
第5章 排日運動の非を説いたシドニー・ギューリック | 76 |
第6章 太平洋の懸け橋・国際人の新渡戸稲造 | 97 |
第7章 隣人愛を実践し、日本へ帰化したメレル・ヴォーリズ | 116 |
第8章 戦前最後の親日派アメリカ大使・ジュセフ・グルー | 133 |
第9章 アメリカを慕ったリベラリスト・湯浅八郎 | 153 |
第10章 日本生まれのパートナー・エドウィン・ライシャワー | 185 |
第11章 友好の復活と戦後の日米関係 | 203 |
あとがき | 219 |
参考図書・文献 | 223 |
登場人物の日米関係年表 | 226 |
外部機関の所蔵データほか
NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2
参考リンク
- 高峰譲吉(たかみね・じょうきち、1854-1922)
高峰譲吉博士略年譜
〔高峰譲吉博士顕彰会〕
http://www4.city.kanazawa.ishikawa.jp/39019/contents/chronology.jsp - シドニー・L・ギューリック(Sidney Lewis Gulick, 1860-1945)
[今日の栄一] 1926(大正15)年7月28日 (86歳) ギューリック宛の「略伝」
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2008年7月28日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20080728/1217216826 - 新渡戸稲造(にとべ・いなぞう、1862-1933)
新渡戸稲造 | 近代日本人の肖像
〔国立国会図書館〕
http://www.ndl.go.jp/portrait/datas/311.html?cat=50 - ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(William Merrell Vories, 1905-1964)
W.M.ヴォーリズライブラリ
〔ヴォーリズ記念館 - 2012年10月10日〕
http://vories.com/ - ジョセフ・グルー(Joseph Clark Grew, 1880-1965)
〔コトバンク〕
http://kotobank.jp/word/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC - 湯浅八郎(ゆあさ・はちろう、1890-1981)
湯浅八郎記念館について
〔国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館〕
http://subsite.icu.ac.jp/yuasa_museum/introduction.html - エドウィン・ライシャワー(Edwin O. Reischauer, 1910-1990)
Edwin O. Reischauer
〔Reischauer Institute of Japanese Studies〕
http://rijs.fas.harvard.edu/about/reischauer.php