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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 『渋沢翁は語る : 其生立ち』 【岡田純夫,1932】

書誌事項

渋沢翁は語る : 其生立ち / 渋沢栄一 [述] ; 岡田純夫編
 東京 : 岡田純夫 : 斯文書院 (発売), 1932.10
 4, 4, 3, 4, 341, 10p, 図版16枚 ; 23cm

解題

渋沢栄一(1840-1931)が1887年(明20)、幼時から大蔵省退官までの前半生を子弟たちに語った談話は、「雨夜譚」としてまとめられ、『青淵先生六十年史』(竜門社、1900)に掲載された。その後1926年〜1930年(昭1〜5)に31回に渡って栄一の談話を聞く雨夜譚会が開催され、内容は「雨夜譚会談話筆記」としてまとめられた。本書は雨夜譚会の記録担当者岡田純夫が、「雨夜譚」を中心とした章立ての中に、雨夜譚会の談話からいくつかを「附」として織り込んで編集したもの。栄一の「雨夜譚」序文を巻頭に置き、本文は時代順に18の項目で栄一の前半生を追い、巻末に他界までの年譜を付す。また栄一に関わった人々や縁の書の写真を本文中に挿入している。以前中外商業新報社にいた編者は、雨夜譚会の初回から最終回まで記録に携わった。なお「雨夜譚」「雨夜譚会談話筆記」は、『渋沢栄一伝記資料』別巻5に全文が収録されている。

書影

『渋沢翁は語る』標題紙『渋沢翁は語る』背表紙
標題紙表紙と背

目次

項目ページ
表紙及び扉文字 / 男爵 阪谷芳郎氏筆
序 / 渋沢敬三巻頭1-4
編者として / 岡田純夫巻頭1-4
雨夜譚序 / 青淵[渋沢栄一]巻頭1-3
目次巻頭1-4
渋沢翁は語る
1 生ひ立・習学1
  附 書の話5
2 家業10
3 暴挙計画35
  附 父晩香院42
  附 母梅光院50
4 旗上中止55
  附 尾高藍香・東寧の文辞66
5 京都行85
6 一橋出仕106
7 人選御用123
  附 応募兵156
8 一橋財政改革・慶喜公宗家継承161
9 民部公子に随行仏蘭西187
10 欧洲諸国訪問・大政奉還の報196
  附 仏蘭西時代212
11 帰朝223
  附 渋沢平九郎230
12 静岡藩・商法会所233
  附 徳川慶喜公の心事254
13 明治政府の召状・大蔵省租税正268
14 在官中の活動275
  附 宮中の御養蚕286
15 退官の覚悟と父の逝去289
  附 西郷と興国安民法300
16 合本法の奨励305
  附 「立会略則」と「会社弁」308
17 辞任決意・退官323
  附 奏議327
18 民間にて実業を起す340
渋沢栄一翁略年譜巻末1〜10
写真版目次
1 御沙汰書巻頭1
2 晩年の渋沢翁巻頭2
3 仏蘭西時代巻頭3
4 翁の筆蹟巻頭4
5 父渋沢晩香翁筆蹟49
6 尾高藍香先生と其筆蹟65
7 渋沢翁の詩と筆蹟81
8 渋沢喜作氏97
9 徳川慶喜113
10 阪谷朗廬先生147
11 徳川民部公子の一行193
12 渋沢平九郎氏225
13 西郷隆盛氏と大隈重信273
14 大蔵相時代の翁289
15 伊藤博文公と井上馨305
16 三井家の人々341

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2

参考リンク