1890（明治23）年11月3日
是日有限責任帝国ホテル会社開業す。
出典：『渋沢栄一伝記資料』 2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代 明治六年−四十二年 / 1部 実業・経済 / 3章 商工業 / 27節 ホテル業 / 1款 株式会社帝国ホテル 【第14巻 p.382-386】
1890（明治23）年11月3日、帝国ホテルが開業しました。開業にあたっては実業家たちから出資を受け、また政府から敷地を無地代で借用するなど便宜を受けていましたが、その経営は非常に厳しいもので、開業から8か月の間の一日当たりの平均宿泊客は3人以下、同じく食事客は15人以下という状況でした。
| 年月 | 投宿客数 | 食事客数 | 宴会客数 |
|---|---|---|---|
| 1890（明治23）年11月 | 96人 | 355人 | 613人 |
| 12月 | 55人 | 918人 | 846人 |
| 1891（明治24）年 1月 | 35人 | 430人 | 768人 |
| 2月 | 29人 | 397人 | 105人 |
| 3月 | 44人 | 358人 | 512人 |
| 4月 | 98人 | 342人 | 296人 |
| 5月 | 180人 | 448人 | 415人 |
| 6月 | 153人 | 331人 | 81人 |
| 合計 | 690人 | 3579人 | 3636人 |
晩年、渋沢栄一は帝国ホテル創業当時を回顧して、次のように語っています。
竜門雑誌 第二八六号・第一一―一二頁 明治四五年三月
○日本ホテル協会晩餐会に於て
青淵先生
[前略] 私はホテル業に対しては所謂敗将勇を語らずと云ふ身柄で、ホテルの事業に就て申上げる資格は無いかも知れませぬ、[中略] 私も随分苦みましたが、一向苦み甲斐がない[。] 明治二十三年から四十二年迄殆んど二十年間此れが経営に従業したが少しも此事業の進歩を見ない。[後略]
（『渋沢栄一伝記資料』第53巻p.553）
新撰東京全図（部分）
1892（明治25）年6月28日
著作者 金澤良太
印刷者 大倉保五郎
発売所 大倉書店
参考リンク
- [栄一ゆかりの企業] 【帝国ホテル】掲載予定（全16回）
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2014年4月14日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20140414/1397433298 - 帝国ホテル | 写真の中の明治・大正 - 国立国会図書館所蔵写真帳から -
〔国立国会図書館〕
http://www.ndl.go.jp/scenery/data/223/index.html - 綱文番号DK140039k：本文＿『渋沢栄一伝記資料』本文公開実験（帝国ホテル）
〔渋沢栄一記念財団 渋沢栄一 / 『渋沢栄一伝記資料』〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/trial/14/DK140039k_text.html - 綱文番号DK140039k：資料リスト＿『渋沢栄一伝記資料』本文公開実験（帝国ホテル）
〔渋沢栄一記念財団 渋沢栄一 / 『渋沢栄一伝記資料』〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/trial/14/DK140039k_list.html
