情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 国立国会図書館デジタルコレクション

*以下は、2014年10月23日時点でのウェブサイトの内容について記載したものです。
 国立国会図書館デジタルコレクションは、国立国会図書館がデジタル化した所蔵資料を提供するためのプラットフォームです。図書や雑誌、古典籍など12のカテゴリーがあり、それらを一括あるいはコレクションごとにキーワードで検索できるだけではなく、資料タイトルのリストや出版年、ジャンルなどを絞っての閲覧も可能です。

「国立国会図書館デジタルコレクション」スクリーンショット

 このサイトには日本語と英語のページがそれぞれあり、同じキーワードで検索する限りにおいては日本語ページと英語ページで、検索結果に違いが出るということはありません。例えば、公開範囲を「インターネット公開」(英語ページでは“Available Online”)に限定し、「錦絵」というキーワードで検索すると、日本語と英語のページのどちらでも「809件」のアイテムが表示されます。ただし、ローマ字の「nishiki-e」で検索すると2001年7月のNDLの英語版電子雑誌が1件、またダッシュなしの「nishikie」で検索すると2012年の『国立国会図書館月報』(当該記事の本文は日本語、タイトルは日英の表記あり)が1件ヒットするのみとなってしまいます。このように、検索する際にはキーワードのスペルなどに注意が必要です。
 コレクションごとの閲覧も可能となっています。国立国会図書館デジタルコレクションのトップページに設置されている12のアイコンから、たとえば「古典籍」(英語ページでは“Rare Books and Old Materials Collection”)を選択すると画面が遷移し、古典籍コレクション内での絞り込み検索ができるようになります。さらにこのページの左下には「古典籍資料(貴重書等)」「錦絵」「絵図」「重要文化財」の一覧を見るためのリンクが設置されています(英語ページでは“All Items under this Category” “Nishiki-e” “E-zu (Maps and Plans)” “Important Cultural Properties”)。

 「錦絵のタイトル一覧へ」をクリックすると1万点を超える資料のリストが出ます。その資料の多くは「インターネット公開」となっており画像で閲覧できるため、利用者が世界のどこにいても、日本語のページからでも英語のページからでも、画像を簡単に閲覧することができます。しかし、残念ながら英語ページでも、資料のタイトルや作者などの書誌情報は日本語表記のみとなっています。
 このように、英語での情報が少ないという点があるにしても、国立国会図書館の膨大なデジタルコレクションは、外国の利用者でも比較的利用しやすいものと言えるでしょう。そして、資料に書かれている言語に関わらず、利用者が日本語か英語のインターフェイスを選ぶことができ、気軽に検索することを可能にしているのは、この閲覧システムの大きな利点だと思われます。