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 『韓国ニ於ケル第一銀行』 [復刻版] 【ゆまに書房, 2000】

会社名

株式会社第一銀行 [Kabushiki Kaisha Daiichi Ginko]
[The Dai-Ichi Bank, Ltd.]

書誌事項

韓国ニ於ケル第一銀行 / [第一銀行編]
 東京 : ゆまに書房, 2000.12. -- (社史で見る日本経済史 ; 第31巻 / 日本経営史研究所監修)
 4, 4, 413p, 図版5枚 ; 22cm
 注記: Title in romaji: Kankoku ni okeru Daiichi Ginko ; 第一銀行1908年刊の複製 ; 縦組み ; ISBN: 4843302465

書影

韓国ニ於ケル第一銀行

会社沿革と社史メモ

 1873年(明治6)創業の第一国立銀行は、韓国との貿易の便を図るため1878年(明治11)同国の貿易港釜山に支店を開設。次いで仁川など各港に出張所を設け為替と海関税を取り扱う。1888年(明治21)からは官民の預金・貸付業も行い、翌年には釜山、仁川、京城の三店で郵便為替金保管事務も取り扱う。日清戦争(1894-5)時にはこの三店が日本銀行の委託で臨時中央金庫派出所として軍費を扱う。1896年(明治29)第一銀行と改称し、日露戦争(1904-5)時には更に多くの出張所も中央金庫事務取扱の委託を受ける。1905年(明治38)韓国政府と同国貨幣整理事務及び国庫金取扱事務の契約を結び、また日本の勅令により「第一銀行ノ韓国ニ於ケル業務」に関する件が公布され、京城支店を韓国総支店とし韓国中央銀行としての組織を整える。1907年(明治40)には5支店9出張所の業容に発展。
 本社史は第一銀行の韓国における支店開設から30年間の足跡を全11章にまとめたもので、序文は頭取の渋沢栄一。第1章で全体を概観し、第2章以下で種々の事業について詳述。韓国の金融機関を紹介した第11章では、中央銀行としての第一銀行、日本および韓国資本の普通銀行、各地の農工銀行、その他の金融機関、の区分で概要を記載。本文各章中にいくつかの図表は含むが、統計類は別冊の『株式会社第一銀行韓国各支店出張所開業以来営業状況』にまとめたことが、凡例に記されている。なお本書は1908年(明治41)に第一銀行が刊行した原本を、ゆまに書房が復刻したもの。
[1909年(明42)韓国銀行条例(韓国法)に基づく韓国銀行が設立され、第一銀行は中央銀行業務を韓国銀行に引き継ぐ]

目次等へのリンク(渋沢社史データベース)

目次 / 基本情報(書誌事項など)

目次(章まで)

項目 ページ
緒言 / 第一銀行頭取渋沢栄一 1
凡例  
目次 1
韓国ニ於ケル第一銀行 1
  第一章 韓国ニ於ケル第一銀行ノ沿革 1
  第二章 韓国海関税ノ取扱 5
  第三章 韓国貨幣整理始末 33
  第四章 韓国政府貸上金 95
  第五章 銀行券ノ発行 177
  第六章 日本中央金庫派出所事務取扱 269
  第七章 韓国公債ノ引受 293
  第八章 韓国国庫金ノ取扱 311
第九章 韓国中央銀行トシテノ第一銀行 341
第十章 韓国産出地金銀ノ輸納 371
第十一章 韓国金融機関 383
*旧字は新字に変換

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / CiNii Books / 神奈川県立川崎図書館 / Worldcat 1,2 / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2 / 社史Wiki

関連エントリー

参考リンク

更新履歴

2015.07.23:関連エントリーに「第一銀行関連社史エントリー一覧」追加
*このエントリーは、情報資源センターのサイトで公開している「社史紹介」に先駆けて「速報版」として公開するものです。