情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 Googleブック検索定点観測 第18回 (検索日時:2009.08.01 20:50)

Google Book Search(http://books.google.com)、およびその日本語版である Googleブック検索http://books.google.co.jp) での検索結果(件数)の一覧です。
検索結果は表示方法ごとに掲載しています。(さまざまな表示方法についての詳細
 

検索語すべての書籍限定/全体表示全体表示
渋沢栄一 (books.google.co.jp)1082(↓)237(↑)2(→)
渋沢栄一 (books.google.com)1067(↓)237(↑)2(→)
shibusawa eiichi (books.google.co.jp)582(↓)586(↑)2(→)
shibusawa eiichi (books.google.com)687(↓)451(↓)2(→)
eiichi shibusawa (books.google.co.jp)892(↓)499(↓)2(→)
eiichi shibusawa (books.google.com)990(↓)503(↓)2(→)
shibusawa ei'ichi (books.google.co.jp)255(↑)53(↑)1(→)
shibusawa ei'ichi (books.google.com)252(↑)53(↑)1(→)
ei'ichi shibusawa (books.google.co.jp)252(↑)53(↑)1(→)
ei'ichi shibusawa (books.google.com)255(↑)53(↑)1(→)

前回(2009.06.30検索)と比較すると、目立って減少している項目がいくつかあります。「shibusawa eiichi」「eiichi shibusawa」では「books.google.co.jp」「books.google.com」のどちらも、「すべての書籍」でヒット件数が100件以上下落しています。
さて、Googleブックスではいくつかの書籍で「この書籍に登場する場所」が表示されます。これは、テキスト化された本文の中から何からのアルゴリズムにより地名を抽出し、Googleマップ上に展開するものです。小畑久五郎による渋沢栄一の伝記(1937年発行、英文)を例にとって見てみましょう。

それぞれの地名には、それが掲載されている当該ページが列挙されており、さながら地名索引のようになっています。
そして、このエントリーを作成している2009年8月1日現在、「この書籍に登場する場所」の右隣に「地図」「KML」というリンクがあります。「地図」をクリックするとより大きなGoogleマップが別ウィンドウで開きます。

左側には「An interpretation of the life of Viscount Shibusawa」から抽出された地名がアルファベット順に索引化され、地名をクリックするとバルーンの中に当該ページのテキストがスニペット表示されます。
この地図はGoogleマップの「マイマップ」にインポートすることができ、他の書籍の地名索引マップと合わせることにより、今までは不可能だった「地理情報から書籍へ、そしてその内容へ」というアプローチの方法を実現しています。
書籍をデジタル化する際に単に画像化するだけではなく、たとえ不完全であってもテキスト化することで、私たちは書籍に書かれている様々な情報を「本」という物理的な囲いの中から解き放ち、新たな利用価値を生み出すことが可能となります。デジタル化の本質というのはこのようなところにこそ認められるのかもしれません。
参考:Google ブック検索について
http://books.google.co.jp/intl/ja/googlebooks/about.html
*「Googleブック検索」定点観測は毎月第1回目の更新日に掲載する予定です。