情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 Googleブックス定点観測 第23回 (検索日時:2010.01.12 16:20)

Google Books(http://books.google.com)、およびその日本語版である Googleブックスhttp://books.google.co.jp) での検索結果(件数)の一覧です。
検索結果は表示方法ごとに掲載しています。(さまざまな表示方法についての詳細
 

検索語すべての書籍限定/全体表示全体表示PDO(*)
渋沢栄一 (books.google.co.jp)1114(↑)214(↓)1(→)1(→)
渋沢栄一 (books.google.com)1109(↑)216(↑)1(→)1(→)
shibusawa eiichi (books.google.co.jp)1323(↑)609(↓)2(→)0(→)
shibusawa eiichi (books.google.com)1349(↑)609(↑)2(→)0(→)
eiichi shibusawa (books.google.co.jp)1262(↑)636(↑)2(→)0(→)
eiichi shibusawa (books.google.com)1335(↑)625(↑)2(→)0(→)
shibusawa ei'ichi (books.google.co.jp)293(↑)67(↑)1(→)0(→)
shibusawa ei'ichi (books.google.com)293(↑)67(↑)1(→)0(→)
ei'ichi shibusawa (books.google.co.jp)294(↑)67(↑)1(→)0(→)
ei'ichi shibusawa (books.google.com)294(↑)67(↑)1(→)0(→)
*PDO = Public domain only/公共利用できる書籍のみ
前回(2009.12.06検索)の検索時と比べると、「すべての書籍」における「shibusawa eiichi」でのヒット数が100件前後、「eiichi shibusawa」が300件弱ほど増加していています。同じく「shibusawa eiichi」「eiichi shibusawa」では、「限定表示と全文表示」の件数は2009年9月が底となっており、それ以降は順調に増加傾向にあるように見えます。また、「shibusawa ei'ichi」「ei'ichi shibusawa」のヒット数は、2008年3月の初観測以来、ほぼ一貫して増加傾向にあると見てよいように思われます。
 

電子書籍関連情報、最近のトレンド

年も改まり、2010年1月の時点における電子書籍関連情報をまとめた記事がいくつかのニュースサイトに掲載されました。

これまで日本においては電子書籍の流通の問題が注目を集めていましたが、「Kindle」以外の新しい電子書籍リーダーもいくつか発表され、話題の中心がハードウェアの方に移ってきたように感じられます。
一方、2009年の年末には、電子書籍ビジネスにおける興味深い問題を指摘する記事が相次いで公開されました。

これらの記事は、AmazonKindleにおけるコンテンツ削除問題と合わせ、書籍のデジタル化がビジネスと結びつくと、必ずしも明るい未来だけを消費者に提供するわけではないことを示しているように思われます。
なお、2009年1月13日には国内21の出版社によって一般社団法人「日本電子書籍出版社協会」(仮称)が設立される、という内容の報道がありました。

この記事によると「新組織は、出版社からデータを整えて送る際の規格や方式を共通化した「フォーマット」作りも進める」とのことです。
 

実業史研究情報センターのデジタル化(テキスト化)プロジェクト

所蔵資料のデジタル化を進めている国会図書館(NDL)の長尾真館長は、年頭にあたり、デジタル化を前提とした情報発信の必要性を説くと共に、2010年は「日常生活における読書スタイルが変り、図書館の利用法もこれまでとは違ったものとなってゆくきっかけの年となるでしょう」と述べおられます。
実業史研究情報センターでは『渋沢栄一伝記資料』のデジタル化プロジェクト(「デジタル伝記資料」)を進めておりますが、2009年には、デジタル化(テキスト化)した本文を解体し、項目ごとにまとめられた出来事を日付順に再構築した「『渡米実業団』日録」という実験的なコンテンツを公開いたしました。

screenshot

ここでは、『渋沢栄一伝記資料』の中にある情報が「書籍」というパッケージの枠から解き放たれ、他のリソースとも繋がっていくことで、資料の新しい利用価値が生み出されています
2010年には上記のような動向を踏まえながら、新しい次の一歩を踏み出してゆきたいと考えております。実業史研究情報センターの今後の活動に、どうぞご期待下さい。
参考:Google ブック検索について
http://books.google.co.jp/intl/ja/googlebooks/about.html
*「Googleブックス」定点観測は毎月第1月曜の更新日に掲載する予定です。