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情報の扉の、そのまた向こう

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 武内孝夫著『帝国ホテル物語』 【現代書館, 1997】

書誌事項

帝国ホテル物語 / 武内孝夫著
 東京 : 現代書館, 1997.05
 278p ; 20cm

解題

『帝国ホテル百年史』(1990)の執筆者の一人である著者が、帝国ホテルの歴史を別の視点から描いたもの。明治以来の日本の近代化の歩みの中で、帝国ホテルは海外からの賓客をもてなす国策ホテルとして誕生した。大正期に完成したライト館には国内外から多くの有名人が投宿し、輝かしい一時代を築いた。戦争を経て高度経済成長によりホテル建設ラッシュ時代を迎える中、帝国ホテルは新本館に続きインペリアルタワーも建設した。しかし経済合理性の追求と規模拡大路線の中で、帝国ホテルはそのアイデンティティを次第に見失っているようにみえると著者は考える。第10章「株式の攻防」では帝国ホテルの株式取得をめぐる様々な攻防を詳述し、経営陣の理念が100年の歩みの中で変化していったひとつの側面を伝えている。

目次(大項目のみ)

項目ページ
プロローグ 近代化の光と影1
第1章 帝国ホテル誕生の仕掛け人9
第2章 外国人支配人たち41
第3章 転換期のドラマ60
第4章 ライト館の魔力89
第5章 有名人たちの投宿102
第6章 バロン大倉喜七郎と帝国ホテル123
第7章 国策への献身146
第8章 帝国ホテルの事件簿177
第9章 ライト館の解体223
第10章 株式の攻防249
エピローグ ホスピタリティは健全か268
平成以降の帝国ホテルの会社概況272
帝国ホテルに投宿した有名人274
あとがき276
参考文献一覧278

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2

参考リンク

  • [社史紹介(速報版)] 『帝国ホテル百年史』 【帝国ホテル, 1990】
    〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2013年6月19日〕
    http://d.hatena.ne.jp/tobira/20130619/1371611361