情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 「渋沢社史データベース」(略称:SSD)で「博覧会」を検索すると - ことがら編

 渋沢栄一は1867年(慶応3)にパリ万国博覧会を訪れたことが人生の大きな転機になっています。そこで本日公開した「渋沢社史データベース」(略称:SSD)を使って、「博覧会」を「おもしろ社史検索」してみました。

 検索結果のヒット件数は以下のとおりです。

  1. 社史を検索(ワード検索) : 基本情報(5件)/目次(99件)/索引(48件)/年表(495件)/資料編(20件)(社史の冊数)
  2. 年表項目を検索 : 2,405件(年表項目の数)
  3. 索引語を検索 : 99件(索引語の数)

検索結果からみえてくること

1a. 社史を検索(ワード検索) : 基本情報
  • 「社史を検索」した結果のヒット件数は、社史の冊数を表します。検索結果にはまず業種別の円グラフが表示され、その下にヒットした社史がリストアップされています。
    「基本情報」の検索対象は、社史のタイトル、会社名、出版年、社史沿革と社史メモです。その中に“博覧会”が含まれる社史は5冊ありました。いずれも「会社沿革と社史メモ」に“博覧会”が出てきます。各社史のタイトルをクリックして中にある「会社沿革と社史メモ」を見ると、京都織物と天賞堂は博覧会に自社製品を出展しているのがわかります。またイトーキと京都ホテルは、博覧会を機に事業を創設していました。更に東京瓦斯の社史はガス・シャンデリアの絵を掲載しており、いずれも博覧会が産業振興に及ぼした影響の例と考えられます。
     
    SSDの検索結果
     
    SSDの検索結果:http://shashi.shibusawa.or.jp/search_basic.php?query=%E5%8D%9A%E8%A6%A7%E4%BC%9A
     
1b. 社史を検索(ワード検索) : 目次
  • 目次の中に“博覧会”が含まれる社史は99冊ありました。円グラフに現れた業種は多岐にわたっていますが、「保険」業界9冊が目についたのでグラフをクリックしてみました。現れた各社史のタイトルをクリックして目次詳細を見てみたところ、出展品にかける損害保険契約の話題がでてきてなるほどと納得しました。また「その他」の業種も7冊あり、これは主催者となった東京や大阪の商工会議所などでした。出展した企業だけでなく、運送した陸海空の業界、会場を設営した建設業界、資金を融通した銀行、客人を泊めたホテルなど、実に様々な産業に博覧会の影響が及んでいるのが読み取れます。
     
    SSDの検索結果
     
    SSDの検索結果:http://shashi.shibusawa.or.jp/search_content.php?query=%E5%8D%9A%E8%A6%A7%E4%BC%9A
     
2. 年表項目を検索
3. 索引語を検索

 以上のようにSSDを使って社史の目次や年表や索引を詳細に眺めていくと、「博覧会」の多面的な様相が社史の本文を見なくても浮かび上がってきました。検索結果の右には検索バーが表示されているので、知りたい言葉を次々と探すことができます。実際に社史を手にとって見るためのガイドもありますので、どうぞ幅広くご活用ください

参考リンク