情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

『青淵』第848号(2019.11)

渋沢栄一記念財団機関誌『青淵』第848号(2019.11)が刊行されました。
渋沢栄一および財団関連記事は以下の通りです。

  • 渋沢史料館休館のお知らせ …… 表紙裏
  • 【渋沢栄一のことば】 …… 表紙裏
    • 『渋沢栄一訓言集』より
      ○ すべて事業の盛衰は学理と実際の適合すると否とに在る。時には適合せぬこともある。
       このばあいにおいて、学者は、実際家を無学と罵(ののし)り、実際家は、学者を迂遠(うえん)と謗(そし)る。その極、実際と学問とが、相離隔(りかく)することになるから、これは両者の深く注意すべきところである。
      ○ 事業の完全なる進歩発達を図るには、なるべく学者にして実業経営の能力ある人か、あるいは実業家にして学問を修めた人を任用するにある。
      ○ 教育の目的は、ただその学生の天賦の本性を発揮せしむるに在る。
       政治教育にあれ、実業教育にあれ、ただその職を得せしむるを目的とする教育はついにその学生の人格を低落し、世間から嫌われるばかりでなく、たちまち需給の権衡(けんこう)を失して、ついに例の高等遊民を増加するに至るものである。
  • 【随想】生涯現役活動で必要とされる自分づくり / 大下勝巳 …… p.5-6
  • 現代の渋沢栄一たち : 経営者インタビューシリーズ. 26 : 「長期間で論語と算盤の両方を高い次元に両立させることが経営の仕事」 / 朝倉祐介, 守屋淳 …… p.10-15
  • 受け継いでいく〝思い〟 : 「青淵」に寄せて / 飯田恭介 …… p.16-17
  • 【渋沢・クローデル賞】 ジョルジュ・バタイユと現代 (第三六回《二〇一九年度》渋沢・クローデル賞 奨励賞) / 石川学 …… p.30-33
  • 尾高長七郎から福田滋助への手紙 / 荻野勝正 …… p.34-37
  • 【「せいえんひろば」読者のコーナー】 渋沢栄一と東京女学館 …… p.41
  • 雑誌・書籍に見る渋沢栄一. 『金星』より 「欧州大乱と生糸貿易」 …… p.42-43
  • 【渋沢財団 情報資源センターだより】 No.433 渋沢栄一を知らない誰かに、渋沢栄一を伝える方法 …… p.47-46
  • 【史料館の窓】人と人の繋がり …… p.48
  • 竜門社深谷支部主催 第25回 青淵渋沢栄一翁銅像献花式を開催します [広告] …… 裏表紙

新紙幣の肖像(2019年4月9日発表)に関する報道などから(その32)

 2019年4月9日(火)、財務省は新しい日本銀行券(紙幣)及び五百円貨幣を発行すると発表しました。このうち紙幣は2024年度上期を目途に発行され、新一万円券の表には渋沢栄一の肖像が掲載されるとのことです。ここでは、渋沢栄一に関する主な記事をまとめました。(その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12その13その14その15その16その17その18その19その20その21その22その23その24その25その26その27その28その29その30その31

渋沢栄一記念財団関連

人物紹介

栄一関連会社・団体

ゆかりの地

栄一関連文献

貨幣制度調査会/アルメニア難民救済委員会/イベント/ゆかりの地

『東京海上火災保険株式会社六十年史』 【東京海上火災保険, 1940】

会社名/沿革

  • 東京海上火災保険株式会社 [Tokyo Kaijo Kasai Hoken Kabushiki Kaisha]

 明治維新後、華族となった旧大名諸氏の保有する資金を運用し、日本産業の開発に役立てるため、鉄道組合を結成するも計画半ばで中止となる。この資金に三菱の岩崎弥太郎が加わり、海上運送を保障する新たな事業として、日本初の保険会社である東京海上保険会社を創立した。1879(明治12)年、海上貨物を対象に業務を開始。のちに船舶、運送、火災、自動車等へ保険取り扱いを拡大。国内外で多くの支店、営業所、関連会社を展開している。[1890(明治23)年、株式会社となる。1918(大正7)年、東京海上火災株式会社に社名変更。現在の東京海上日動火災保険株式会社。]

社史メモ

 1939(昭和14)年の創業60周年を記念し制作された。前史である鉄道事業計画から詳細に記されている。会議事録や出願書、書簡等同社に関する史料が数多く掲載されており、会社の歴史を細やかに知ることができる。巻末附録には、統計や年譜等の他、関連会社の歴史についても記載されている。

栄一メモ

 渋沢栄一は鉄道事業計画の段階から事務を担当し、総理代人として計画を進めた。事業計画中止後、海上保険会社を興すことを提案。会社創立後も引き続き業務にあたった。1894(明治27)年には取締役に就任。1909(明治42)年に退任するまで会社の経営に関わった。なお、岩崎弥太郎の加盟においては、代理人宛に会社創立に加わるよう書簡を送っている。

  • 巻頭写真
    • 前取締役 渋沢栄一氏[写真](巻頭)
  • 第一章 会社創立前史―国有鉄道払下の華族組合(p1-34)
    • 明治八年五月渋沢栄一発起各位ニ呈スル見込書(p10-13)
    • 渋沢栄一氏(明治十年頃の写真)(p[22])
  • 第二章 会社の創立 第一節 資本金五十万円の第一計画(p35-82)
    • 第四十回定式会議 (p37-42)
    • 雨夜譚会第五回[『雨夜譚会談話筆記』より](p43-45)
    • 旧鉄道組合同盟海上保険事業開設ニ関スル決議(p46-50)
    • 我国保険事業の濫觴[「竜門雑誌」第二八二号より](p72-75)
    • 海上保険会社企業之儀ニ付御依頼書(p76)
    • 旧鉄道組合同盟海上保険事業開設ニ関スル決議(p82)
  • 第二章 会社の創立 第二節 岩崎弥太郎氏の加盟 (p83-96)
    • 旧鉄道組合同盟海上保険事業開設ニ関スル決議(p83-85)
    • [渋沢栄一と小野義真の往復文書](p85-88)
    • [渋沢栄一と真中忠直の書面](p93-94)
  • 第三章 事業の開始 (p97-152)
    • [創立順序協議のための会合開催の回状](p97)
    • 海上保険経営の先駆[択善会第六回録事および『青淵先生六十年史』より引用箇所あり](p137-151)
  • 第四章 明治時代 明治時代後期 第五節 増資と新株の特別割当(p350-364)
    • 渋沢男爵原案支持(p358-359)
    • 明治四十三年四月八日東京海上保険株式会社第五十季定時株式総会ニ於テ渋沢男爵取締役辞任ノ挨拶要領(p360-363)
    • [渋沢栄一辞任に際し開催された記念品贈呈式における栄一への感謝状](p364)

 ほか栄一関連記述多数あり。

書誌事項など

東京海上火災保険株式会社六十年史 / 東京海上火災保険株式会社編纂
 東京 : 東京海上火災保険 : 1940.10
 3, 4, 697p, 図版44枚 ; 27cm
 注記 : 印刷: 清水印刷所 ; 付録: 業績統計等p567-697 ; 折込み表3枚 ; 非売品 ; 縦組み

東京海上火災保険株式会社六十年史

栄一関連情報

参考リンク

新紙幣の肖像(2019年4月9日発表)に関する報道などから(その31)

 2019年4月9日(火)、財務省は新しい日本銀行券(紙幣)及び五百円貨幣を発行すると発表しました。このうち紙幣は2024年度上期を目途に発行され、新一万円券の表には渋沢栄一の肖像が掲載されるとのことです。ここでは、渋沢栄一に関する主な記事をまとめました。(その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12その13その14その15その16その17その18その19その20その21その22その23その24その25その26その27その28その29その30

栄一関連会社・団体

ゆかりの地

栄一関連文献

  • 大河ドラマ、新1万円札の顔、渋沢栄一を知る「4つのポイント」(楠木 誠一郎) | 現代ビジネス
    〔講談社 - 2019年10月17日〕
    https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67689
  • 1万円札の肖像となる偉人を漫画で活写! 渋沢栄一、100年のロングセラー|今日のおすすめ
    〔講談社コミックプラス - 2019年10月20日〕
    http://news.kodansha.co.jp/7978

反響など

論語と算盤/関連文献/イベント

第21回図書館総合展ポスターセッションに出展します(2019年11月12日~11月14日)【終了しました】

 公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターは、第21回図書館総合展ポスターセッションに出展します。

渋沢栄一って、誰?
〔第21回図書館総合展 ポスターセッション〕
https://libraryfair.jp/poster/2019/8596
開催日 : 2019年11月12日(火)~11月14日(木)
会場 : パシフィコ横浜 (アクセス

 皆さんは「渋沢栄一」をご存知でしょうか?
 2024年に発行が予定されている新一万円札の肖像に採用され、2021年のNHK大河ドラマの主役になることは知っていても、実際何をした人物なのか、よくわからない方も多いと思います。
 本展示では、渋沢栄一(1840-1931)について、データベース「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」を中心に、公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターが開発・公開しているデジタルアーカイブを活用してご紹介します。
 渋沢栄一を知るための情報がここにあります。皆様のご来場をお待ちしております!

参考リンク