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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 明治3年庚午2月5日[西暦:1870年3月6日] (29歳) 罹災農家の救済策 【『渋沢栄一伝記資料』第2巻掲載】

民部省夫食種籾焼農具代等の貸付法を関西諸府県に頒示す。尋で本年五月晦各県管轄人民の火災に罹れる者に金穀を賑貸する方規を設定す。栄一租税正として之に与る。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 1編 在郷及ビ仕官時代 天保十一年−明治六年 / 2部 亡命及ビ仕官時代 / 4章 民部大蔵両省仕官時代 【第2巻 p.316-317】
・『渋沢栄一伝記資料』第2巻目次詳細
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/02.html
明治政府は農民が火災による被害に遭った場合、農民から夫食(ぶじき=農民の食料)や種籾、農具のための貸付申請があった場合には利息を徴収せず、返済は年賦で償還させるよう、1870(明治3)年2月5日付けで関西諸国の府県に頒示しました。
渋沢栄一伝記資料』第2巻p.316には、関東諸国、奥羽諸国には既に通達されていたものが偶々畿内関西諸国には通達が漏れていたとの注釈とともに、申達の原文が『大蔵省沿革志 租税寮第三』からの転載として紹介されています。