情報資源センター・ブログ

情報の扉の、そのまた向こう

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

 渋沢史料館企画展「学生寄宿舎の世界と渋沢栄一〜埼玉学生誘掖会の誕生〜」(2010年10月2日〜11月23日)

会期 : 2010年10月2日(土)〜11月23日(火・祝)
休館日 : 10/11 を除く月曜日、10/12(火)、11/4(木) 〔10/4・12・18・25、11/1・4・8・15・22〕
会場 : 渋沢史料館 企画展示室
主催 : 財団法人渋沢栄一記念財団 渋沢史料館
後援 : 財団法人埼玉学生誘掖会
- 東京文化財ウィーク2010参加事業 -
<プレスリリース>
 今も育英事業をつづける埼玉学生誘掖会(ゆうえきかい)は、明治35年(1902)、埼玉県出身の渋沢栄一を会頭として、本多静六ら各界で活躍する同県出身者が中心となり誕生しました。この会の目的は在京の同県出身学生のための寄宿舎設置、奨学金貸与など学生支援事業を展開することにありました。
 本企画展では、平成18 年(2006)、財団法人埼玉学生誘掖会より当館へご寄贈いただいた資料を中心に、栄一をはじめ、埼玉県出身の人々がどのようにこの会を誕生させ、永続のために尽力していったのかをご紹介します。そして、寄宿舎学生の生活の様子とともに、さまざまな人々が集った学生寄宿舎の世界の広がりを、郷土の学生たちに対する栄一の思いを通してご覧いただきます。
*「誘掖」(ゆうえき)とは:
「誘」は前にあって導く意、「掖」は傍から助ける意から、みちびき助けるの意。(『広辞苑』第6版より)
 埼玉学生誘掖会の「誘掖」には導き助けるという意味があります。当時、学問を志しながらも、上京学生の多くは、都会のさまざまな誘惑に溺れ、失敗するといわれていました。
 学費や生活の支援をするとともに、東京で生活する埼玉県出身学生を、さまざまな誘惑から守り、学問を成就させ、将来の社会、地域、国家をになう人材をそだてたいという願いが込められていたと思われます。
 埼玉学生誘掖会の象徴的な施設であったのが、明治37 年(1904)、現在の新宿区市谷砂土原町に設立され、その後、拡張されていった学生寄宿舎です。この寄宿舎では、多い時には120名を越える年齢13〜30歳程の中学生から大学生、浪人受験生などが共同生活をしていました。
 渋沢栄一は、寄宿舎をしばしば訪れ、行事に参加したり、学生たちと夜遅くまで車座になって語り合うなど、学生との交流の機会を大切にし、育成・指導に務めました。

講演会やギャラリートークなどのイベントも予定されております(要申込)。詳しくはリンク先をご覧下さい。