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 村橋勝子著『カイシャ意外史 : 社史が語る仰天創業記』 【日本経済新聞出版社, 2008】

書誌事項

カイシャ意外史 : 社史が語る仰天創業記 / 村橋勝子著
 東京 : 日本経済新聞出版社, 2008.11
 253p ; 19cm
 ISBN: 4532166780

解題

社史研究の第一人者が21社の社史を取り上げ、主にその創業期部分を読んで得られた企業の特徴を読みやすくまとめた本。取り上げたのは「創業期の製品・サービスを提供し続け」、その「会社または製品を日本中の人が知って」いて、「キーパーソンが登場しストーリーがあ」り、社史に「面白い話が載っている」会社。創業期部分は社史の中で一番驚きに満ち、創業者など当時の人々が具体的に描かれ、どんな思いで会社を設立したかよく理解できる、としている。巻末の「社史の読み方」には、固いと思われがちな社史を興味深く読む方法が具体的に挙げられている。

目次

項目ページ
まえがき3
第1章 不遇ニモ負ケズ11
  味の素:母と嫁とは同志の仲12
  三越:のぼったハシゴを外された社長が日本一になるまで24
  マツダ:落ち目の会社を任された元エンジニアの悪戦苦闘33
  シャープ:関東大震災も乗り越えた発明力41
  日野自動車:創業早々の親会社倒産にもめげず52
第2章 トップの個性もさまざま63
  スルガ銀行:銀行員よ、大志を抱け64
  ワコール:日本女性の風俗を変えた、美形でやり手の青年社長78
  オリンパス:社長賞に「創業資金をください」91
  エーザイ:五五歳で脱サラ、製薬の頼みは図書館98
第3章 今も昔も眼のつけどころ111
  イムラ封筒:時代を読む経営者のお手本112
  ブリヂストン:足袋の店でタイヤを売る123
  倉敷紡績:おらが村の会社を設立させた若者たち136
第4章 こんな創業、あんな起業147
  ヤマハ:オルガン担いで箱根越え148
  いすゞ:「じゃあ自動車でも作ろうか」157
  カゴメ:嫌われ者のトマトを日本の食卓へ168
  積水ハウス:住宅革命、でも売るのは苦労だった181
  ホンダ:会社の経理にお金を借りる社長夫人192
第5章 失敗と苦労の連続205
  セメダイン:センス抜群のネーミング、その実態とは206
  日立:機械作りは文献と模写が頼り217
  富士フイルム国産化の苦闘一五年、米コダックとは因縁七〇年230
  トヨタ:最初の世評は「どら息子の道楽」だった240
社史の読み方:「あとがき」に代えて247

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / Webcat / 神奈川県立川崎図書館 / Worldcat 1,2,3 / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2

参考リンク