団体名
南洋協会 [Nan'yo Kyokai]
書誌事項
南洋協会十年史 / 堀口昌雄編
東京 : 南洋協会, 1925.02
2, 6, 258p, 図版6枚, 折込図2枚 ; 22cm
注記: 非売品
会社沿革と社史メモ
日清、日露戦争を経て国力を伸長した日本では、更に南方諸島へ発展の機運が高まる。台湾民政長官内田嘉吉(うちだ・かきち、1866-1933)、実業家井上雅二(いのうえ・まさじ、1877-1947)らが中心となり、南洋の調査研究及び開発機関として1915年(大正4)南洋協会が設立、渋沢栄一は発起人、評議員。マレー半島、フィリピン、ジャワなどの調査を進めて報告書を刊行し、国内各地で南洋事情の講演会や、オランダ語、マレー語の講習会を開催。また南洋開発に関する各種建議を行い、南洋物産展を開くなど商取引発展に努める。更に農商務省の委嘱によりシンガポールとスラバヤに商品陳列館を開設し、日本商品を陳列して販路開拓に貢献。台湾、シンガポール、ジャワ、パラオ、マニラおよび関西(大阪)に支部を置き、各事業の振興に努める。
本史は4章からなり、第1章「創設」には設立の経緯、創立総会議事録、会の趣旨と規約、役員一覧を掲載。続く第2章「機関」には、全7回の評議員会と全16回の総会の議事録抜粋を収録。第3章「事業」は8つの項目別に各事業の沿革と概要を記載し、刊行物のタイトルや講演会の演題なども詳しく収録。第4章は展望を簡潔にまとめたもので、巻末に支部も含めた協会組織一覧と、創立からの年表を折込図で付けている。
[続く年史として『南洋協会二十年史』(1935)が出ている]
書影
目次(節まで)
項目 | ページ |
---|---|
口絵 | 巻頭 |
序 | 1 |
目次 | 1 |
第1章 本会の創設 | 1 |
1 起源 | 1 |
2 設立 | 2 |
3 趣旨及規約 | 5 |
4 役員 | 8 |
第2章 本会の機関 | 11 |
1 理事会 | 11 |
2 評議員会 | 12 |
3 総会 | 16 |
第3章 本会の事業 | 98 |
1 調査 | 99 |
2 図書の刊行 | 104 |
3 講演会 | 105 |
4 講習会 | 113 |
5 建議其他施設 | 114 |
6 商品陳列館の経営 | 145 |
7 新嘉坡学生会館 | 210 |
8 支部の経営 | 219 |
第4章 本会の将来に対する希望 | 257 |
南洋協会一覧 | 巻末 |
南洋協会年次誌 | 巻末 |
外部機関の所蔵データほか
NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2
参考リンク
- 南洋協会 - 33.対外事業:渋沢栄一伝記資料第58巻事業別年譜より
〔『渋沢栄一伝記資料』|渋沢栄一|公益財団法人渋沢栄一記念財団〕
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denkijigyo/np033.html#J-0429 - [今日の栄一] 1915(大正4)年1月30日 (74歳) 南洋協会の創立総会 【『渋沢栄一伝記資料』第55巻掲載】
〔実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」 - 2009年1月30日〕
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20090130/1233280538 - 内田嘉吉文庫
〔千代田区立日比谷図書文化館〕
http://hibiyal.jp/hibiya/labo_01.html - 井上雅二
〔近代日本人の肖像〕
http://www.ndl.go.jp/portrait/datas/508.html?cat=30