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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 「青淵先生に関して」(『竜門雑誌』第554号収載) 【竜門社,1932】

書誌事項

竜門雑誌. 第554号
 東京 : 竜門社, 1934.11
 p1-31, 図版2枚 ; 23cm
 内容:特輯 青淵先生に関して

解題

  財団法人竜門社は1931年(昭和6)11月に他界した渋沢栄一の四回忌に当り、1934年(昭和9)11月発行の『竜門雑誌』第554号巻頭に、「青淵先生に関して」として栄一に関連する記事の特集を組んだ。冒頭には大森佳一男爵の言葉に続き、栄一が記した「戴恩の記」と「感恩秘録」が掲載されている。「戴恩の記」は養育院事業に、「感恩秘録」は蚕糸事業に関するもので、いずれも栄一の遺徳に関わる資料として大森男爵から「青淵先生伝記資料編纂室」に寄せられたもの。大森男爵の父大森鐘一は皇后宮大夫で、しばしば栄一の事績を皇后へ報告していた。併せて口絵には関連の写真と「感恩秘録」の一節を載せている。特集には続いて栄一の尽力した事業に関する談話や寄稿文を5本掲載。
[「戴恩の記」は伝記資料第30巻p180-181に、「感恩秘録」は伝記資料第57巻p255-256に全文転載]

特集 巻頭言

青淵先生に関して
 青淵先生が御他界遊ばされまして以来、鳥兎匇々早くも三年の月日は夢と過ぎ去りまして、今月十一日第四回の祥月御忌辰をお迎へしたのであります。御遺族御近親の方々が御追憶のお心中はお察しするに余りある所ながら、本社千六百の会員が敬慕の至情も又年を逐ふて愈々切実を加へるのであります。本誌が茲に、最近各方面の御縁故者から青淵先生伝記資料編纂室に寄せられました資料や、特に本誌の為めにお話し下さいました談話などを特輯致しましたのも、一つに会員各位と共に先生御在世中の御事どもを想起し、御俤を偲びまゐらするのよすがにも致したいとの微衷に外ならないのであります。(編者)

『竜門雑誌』第554号p1

青淵先生に関して

554号目次(本文より採録

項目ページ
写真大正十五年皇后陛下より御下賜の御真綿を捧持せられる青淵先生巻頭
青淵先生謹識「感恩秘録」の一節(大森男爵家蔵)巻頭
特輯青淵先生に関して1
『戴恩の記』と『感恩秘録』 / 大森佳一1
青淵先生と国際連盟 : 機縁となった小野塚博士の論文 / 明石照男(談)6
初度の洋行より帰朝当時の先生 / 幸田成友10
渋沢子爵と国際新聞通信事業 / 岩永祐吉19
故子爵の御恩誼を憶ひて / 田島武平26
慶喜公へ授爵の恩典に就いて : 青淵先生御尽力の経緯30
講演普請(普請衆力の意)(下) / 友松円諦32
海外事情公平競業規約は合憲的か : N・R・Aと裁判所45
随筆アトリエ閑話(四) / 渋沢秀雄51
洗足池畔 / 伊藤稚山68
文苑漢文及漢詩 / 酒巻翠里71
雑録三井組の運送営業(三)鉄道古文書資料72
青淵先生伝記編纂室たより(九)82
彙報92
内外経済日誌98

*旧字は新字に変換

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / CiNii Books / Worldcat / NDL Search / Webcat Plus / Googleブックス 1,2

『竜門雑誌』の渋沢栄一追悼関係特集号一覧

特集名刊行年月
518青淵先生薨去彙報1931年11月
519青淵先生追悼会彙報1931年12月
520青淵先生国際的追悼彙報1932年1月
522青淵先生グラフ1932年3月
530青淵先生一周忌記念号1932年11月
542青淵先生三回忌追憶号1933年11月
554特輯 青淵先生に関して1934年11月
566青淵先生四周忌記念特輯1935年11月

参考リンク