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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

論語と算盤/帝国ホテル/深谷市

「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」リニューアルのお知らせ

 2019年3月29日(金)、「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」をリニューアルいたしました。

渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図

 主な変更内容は以下の通りです。

変遷図、典拠資料のページのリニューアル

 それぞれの変遷図に簡単な説明文を追加しました。主にその変遷図に掲載している会社・団体に、渋沢栄一がどのように関わったのかをまとめています。
 また、これまで「典拠情報」は変遷図ごとに複数の会社・団体をまとめて掲載していましたが、リニューアル後はこれを改め、「名称・典拠情報」ページとして会社・団体ごとにページを分けることといたしました。

絞り込み機能の追加

 掲載会社名・団体名リストのページに絞り込み機能を追加しました。これによりリストに掲載されている会社名・団体名から希望する名称を探しやすくなりました。

英語ページの更新

 これまで英語トップページからは「実業・経済」の変遷図のみアクセス可能でしたが、今回のリニューアルにより「社会公共事業」を含めた全ての変遷図へアクセス可能となりました。

URLの変更

 リニューアルに伴いURLを変更しました。旧URLから新URLへのリダイレクトを実施していますが、お気に入りなどに旧URLで登録されている場合は、お手数ですが新URLへの変更をお願いいたします。
 旧URL:https://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/
 新URL:https://eiichi.shibusawa.or.jp/namechangecharts/

 新しくなった「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」をぜひご活用ください。
 

渋沢栄一と平九郎 第3回 「渋沢平九郎 参考文献リスト」(その1 書籍-1)

 現在、渋沢史料館では渋沢平九郎没後150年に合わせ、収蔵品展「渋沢平九郎 ―幕末維新、二十歳の決断―」を開催中です。情報資源センターでは収蔵品展に合わせて、平九郎に関する情報を紹介します。

  • 渋沢平九郎 ―幕末維新、二十歳の決断―|収蔵品展
    〔渋沢史料館|公益財団法人 渋沢栄一記念財団〕
    https://www.shibusawa.or.jp/museum/special/2018/kikaku2018_01.html
    *会期:2018年7月12日(木)〜2019年3月31日(日)
    ※9月13日より一部展示を入れ替えました。好評につき、会期を延長しました。残りあと2日!

渋沢平九郎を知る上で助けとなる参考文献を、書籍と雑誌記事に分けて紹介します。まずは書籍から。

  • その1 書籍-1
    (イ)『渋沢栄一伝記資料』、(ロ)伝記類(渋沢栄一、尾高惇忠の伝記)
  • その2 書籍-2 ※後日紹介予定
  • その3 雑誌記事 ※後日紹介予定

実際に書籍・雑誌をご覧になりたい場合は、以下のサイト等で所蔵機関を調べることができます。


その1 書籍-1

(イ) 『渋沢栄一伝記資料』(渋沢青淵記念財団竜門社 編、渋沢栄一伝記資料刊行会/渋沢青淵記念財団竜門社、1955-1971刊) ※「掲載ページ」をクリックするとデジタル版『伝記資料』にリンクします。

記載ページ 年月日 できごと
1 p.334 元治元年(1864)6月5日 渋沢栄一の従兄・尾高惇忠が天狗党に加担した疑いで捕らえられ、惇忠の弟・平九郎も一時手錠・宿預に処せられる。
1 p.436-450 慶応2年(1866)11月 栄一が、パリ万国博覧会に派遣される徳川昭武に随行することを決する。その際、平九郎を見立養子と定める。
1 p.697-704 明治元年(1868)5月23日 平九郎、飯能で振武軍として戦い、入間郡黒山村において自刃する。
29 p.5-8 明治6年(1873)8月13日 栄一、平九郎の首級を求めさせ、引き取る。(翌明治7年(1874)には遺骸を求めて引き取り、寛永寺で法要ののち谷中墓地に改葬する。)
29 p.64-67 明治26年(1893)12月 平九郎が自刃の際持っていた小刀が、元広島藩神機隊隊長川合鱗三より栄一に返される。
29 p.72-74 明治32年(1899)6月25日 栄一、平九郎戦没の地を訪ねて弔う。
47 p.390-391 明治44年(1911)6月1日 帝国劇場で、平九郎をモデルにした榛沢平九郎を主役とする演劇「振武軍」が上演され、栄一も観劇する。
57 p.12-13,
p.559-560
明治45年(1912)4月14日 栄一、平九郎戦没の地を訪ねる。
57 p.27-34 大正7年(1918)5月23日 平九郎五十年祭、追懐碑除幕式をおこなう。
57 p.713 昭和3年(1928)9月15日 栄一、第22回雨夜譚会にて平九郎について談話。

(ロ) 伝記類(渋沢栄一、尾高惇忠の伝記)

No 書名 編著者 発行所 発行年月
1 青淵先生六十年史 : 一名近世実業発達史. 第2巻 竜門社 編 竜門社 1900.02 p.1059-1073「第60章 家庭 / 第6節 渋沢平九郎伝」
2 藍香翁 塚原蓼洲(渋柿園) 高橋波太郎 1909.03 p.94-等/平九郎の実兄・尾高惇忠の伝記/のち、吉岡重三による現代文訳『新藍香翁』(青淵渋沢栄一記念事業協賛会, 八基公民館建設推進協議会, 1979.11)刊
3 青淵回顧録. 上巻 渋沢栄一述 ; 小貫修一郎編著 ; 高橋重治編纂 青淵回顧録刊行会 1927.08 p.233「帰朝当時の事情と進退」
4 渋沢翁は語る : 其生立ち 渋沢栄一 [述] ; 岡田純夫 編 岡田純夫 : 斯文書院 (発売) 1932.10 p.230-232「渋沢平九郎」
5 渋沢栄一 : 日本民主自由経済の先覚者 山口平八 平凡社 1963.09 p.70-75「振武軍と渋沢平九郎」
6 父渋沢栄一. 上巻 渋沢秀雄 実業之日本社 1959.03 p.185, p.251-261「22あらしの足跡(上)」/渋沢秀雄『明治を耕した話 : 父・渋沢栄一』(青蛙房, 1977.09)にも同エピソードを収載
7 埼玉の先人渋沢栄一 韮塚一三郎, 金子吉衛 さきたま出版会 1983.12 p.71-72 「再び動乱の祖国へ: 1動乱の祖国。早くも商法会所設立へ : 肉親者の動向 動乱の祖国」
8 徳川慶喜最後の寵臣渋沢栄一 : そしてその一族の人びと 渋沢華子 国書刊行会 1997.12 p.53-「第二章 動乱の幕末へ」, p.107-「第三章 彰義隊から振武軍へ」
9 渋沢栄一 : 人こそ力なりの思想 今井博昭 幻冬舎ルネッサンス 2010.10 p.171-179「飯能戦争と渋沢平九郎の死について」

関連情報

関連エントリー

『六十四年の歩み : 東洋汽船株式会社』 【中野秀雄, 1964】

会社名

東洋汽船株式会社 [Toyo Kisen Kabushiki Kaisha]

会社沿革と社史メモ

 1896(明治29)年、浅野総一郎(あさの・そういちろう、1848-1930)により、外国航路の経営を目的として創立。1926(大正15)年、客船部門を日本郵船(株)に譲渡、貨物専業になる。1960(昭和35)年、日本油槽船(株)に吸収合併。
 本社史は、日本油槽船との合併により解散する東洋汽船の名前と歴史を後世に残すべく、同社最後の社長となった中野秀雄によって合併の前年に発案、編纂が開始され、合併後の1964(昭和39)年に刊行された。内容は浅野総一郎の生い立ちおよび東洋汽船の前身である浅野回漕店の設立経緯に始まり、同社64年の活動を記録したもので、特に日本油槽船との合併問題については詳しく記述されている。序文は浅野総一郎の息子で第3代社長の浅野良三が担当。巻末には元社員による同社での思い出の記が綴られている。

栄一メモ

 栄一は発起人、創立委員長として会社の創立にかかわり、創立後は監査役、株主となる。また、日本郵船への客船部門譲渡の際には、斡旋人として、その交渉にあたった。

  • 歴代取締役 (巻頭)
    • 監査役として渋沢栄一の肖像写真あり。
  • 浅野回漕店の設立 (p5-10)
  • 東洋汽船株式会社設立 (p11-16)
  • 第一期株主総会 (p25-34)
  • 浅野社長の寿像建立(p210-212)
    • 寿像除幕式の写真に栄一の姿あり。
  • 日本郵船との合併に関し渋沢栄一子爵に斡旋依頼(p214-216)
  • 第二東洋汽船と日本郵船との合併案成る(p220‐222)
    • 合併記念の写真に栄一の姿あり。

書誌事項など

六十四年の歩み : 東洋汽船株式会社 / 中野秀雄編
 東京 : 中野秀雄, 1964.06
 3, 11, 486p, 図・肖像 ; 27cm
 注記: 奥付のタイトル: 東洋汽船六十四年の歩み ; 奥付の編集兼発行者: 中野秀雄 ; 印刷所: 明善印刷 ; 見返しに社旗と広告の図版 ; 歴代社長の肖像あり ; 非売品 ; 縦組み

栄一関連情報

「渋沢社史データベース」を更新しました。

 2019年3月22日(金)、情報資源センターでは「渋沢社史データベース」(Shibusawa Shashi Database、略称:SSD)を次の通り更新しました。

データの追加

 新規搭載社史12冊および既搭載社史81冊に新たにデータを追加しました(目次12件、索引5件、資料編80件)。これによりSSD搭載の社史は、合計1,588冊となりました。

「ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信)」第79号掲載

 2019年3月13日(水)に配信したメールマガジン「ビジネス・アーカイブズ通信」第79号を情報資源センターのウェブサイトに掲載しました。

■文献情報:パナソニックのアーカイブズ
■企業団体情報:デイブ・スミス氏(元ウォルト・ディズニー・アーカイブズアーキビスト)訃報
☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆

 次回の配信は2019年3月下旬を予定しております。新規に配信を希望される方は下記ページよりお申し込み下さい。