情報資源センター・ブログ

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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。

渋沢栄一と平九郎 第4回 「渋沢平九郎 参考文献リスト」(その2 書籍-2)

 渋沢史料館では渋沢平九郎没後150年に合わせ、収蔵品展「渋沢平九郎 ―幕末維新、二十歳の決断―」を開催しました。展示は終了してしまいましたが、情報資源センターでは引き継き平九郎に関する情報を紹介します。

渋沢平九郎を知る上で助けとなる参考文献を、書籍と雑誌記事に分けて紹介します。今回は書籍の第二弾です。

  • その1 書籍-1
    (イ)『渋沢栄一伝記資料』、(ロ)伝記類(渋沢栄一、尾高惇忠の伝記)
  • その2 書籍-2
    (ハ)関係書、(ニ)振武軍・飯能戦争、(ホ)小説等
  • その3 雑誌記事 ※後日紹介予定

実際に書籍・雑誌をご覧になりたい場合は、以下のサイト等で所蔵機関を調べることができます。


その2 書籍-2

(ハ) 関係書

No 書名 編著者 発行所 発行年月
1 はゝその落葉 穂積歌子 [竜門社] [1900.02] 10丁ウ-11丁ウ/渋沢栄一の娘・歌子による母千代子の追悼文/のち、口語体訳改訂版『はゝその落葉』(1930)刊、p15-17
2 渋沢平九郎追懐碑 渋沢栄一 編 [渋沢栄一] 1918.05 1918年渋沢平九郎追懐碑建立除幕式の際参会者に配布した記念小冊子/所蔵:九州大学(萩野文庫/シ/266
3 埼玉県人物誌 加藤三吾 岩波書店 1921.10 p.274「尾高長七郎。同平九郎」/栄一が依嘱し、埼玉学生誘掖会より発行された人物誌
4 渋沢父子事蹟 山口律雄 編著 渋沢父子遺徳顕彰会 1973.12 p.124-127「振武軍の碑」「渋沢平九郎弔魂碑」「渋沢平九郎埋首之碑」
5 渋沢栄一碑文集 山口律雄, 清水惣之助 共編 博字堂 1988.11 p.87-97「渋沢平九郎弔魂碑」
6 穂積歌子日記 : 明治一法学者の周辺 1890-1906 穂積歌子 [著] ; 穂積重行 編 みすず書房 1989.12 p.46-47「明治23年7月9日」の条/歌子による平九郎追善の逸話、歌子の孫・穂積重行による平九郎の解説
7 埼玉人物事典 埼玉県教育委員会 編 埼玉県 1998.02 「渋沢平九郎」の項
8 幕末維新埼玉人物列伝 小高旭之 さきたま出版会 2008.07 p.166-173「21 渋沢平九郎 : 黒岩村で自決した振武軍の若き軍目付」

(ニ) 振武軍・飯能戦争

No 書名 編著者 発行所 発行年月
1 飯能郷土史 飯能第一国民学校 編 飯能第一国民学校 1944.01 p.209-217「第13節 飯能戦争」
2 飯能市史. 資料編 1 : 文化財 飯能市史編集委員会 編 飯能市 1976.03 p.24, 110-115「振武軍廻文」
3 飯能戦争 : はんのう文庫 ; 4 新井清寿 編著 飯能郷土史研究会 1988.03 p.32, p.40-54等
4 幕末武州の青年群像 岩上進 さきたま出版会 1991.03 p.327-352「振武軍と武州の青年たち」
5 越生の歴史. 3 : 近代 越生町教育委員会 編 越生町 2000.03 p.209-221「第2章近代 / 第1節 飯能戦争と渋沢平九郎」
6 飯能炎上 : 明治維新・激動の六日間 : 特別展飯能戦争 飯能市郷土館 2011.10 飯能市郷土館展覧会図録/会期: 2011年10月16日-12月11日
7 飯能戦争関係史料集 飯能市郷土館 2012.03  

(ホ) 小説等(渋沢平九郎をモデルにした人物が登場)

No 書名 編著者 発行所 発行年月
1 渋柿叢書 塚原 渋柿 博文館 1909.12 平九郎をモデルにした榛沢平九郎が主役の短編「振武軍」を収載
2 飯能戦争 平山 蘆江 新正堂 1943.01 振武軍をテーマにした表題作「飯能戦争」を収載
3 雄気堂々. 上/下 城山 三郎 新潮社 1972.08 初出タイトル「寒灯」(『毎日新聞』朝刊1971年1~12月連載)/新潮文庫版あり/『城山三郎全集』第5巻、『日本歴史文学館』32巻にも収載
4 飯能戦争に散った青春像 : 郷土の志士渋沢平九郎 宮崎 三代治 まつやま書房 1983.07  
5 彰義隊落華 : 渋沢平九郎の青春 渋沢 華子 国書刊行会 1986.10  
6 我餓狼と化す 東郷 隆 実業之日本社 2006.07 平九郎が主役の短編「血痕」を収載/実業之日本社文庫版あり

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更新履歴

2020.07.28:誤記を修正

「ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信)」第80号配信

 メールマガジン「ビジネス・アーカイブズ通信」第80号を2019年4月3日(水)に配信いたしました。

■文献情報:ビジネス・アーカイブズ論文集 8
◎『インターナショナル・ビジネス・アーカイブズ・ハンドブック』2017年
☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆

 メールマガジンは、近日中にバックナンバーとしてウェブに掲載する予定です。

『青淵』第841号(2019.04)

渋沢栄一記念財団機関誌『青淵』第841号(2019.04)が刊行されました。
渋沢栄一および財団関連記事は以下の通りです。

  • 【渋沢栄一のことば】 …… 表紙裏
    • 篤二の新婚に寄花祝といふことを   栄一
      立ちならぶ木々のみどりを力にて
         わか木の花は咲きそめにけり   (明治三七年)
    • 渡米実業団一周年記念会 名古屋にて(明治43年4月9日) (『渋沢栄一伝記資料』別巻10より)[写真]
    • 『渋沢栄一訓言集』より
      ○ 一本の手紙を書くに当たりても、筆を執り、紙に対している間は、精神をその事に集注し、他事は一切念頭に置かぬがよい。
      ○ いかに忙しき時とても、仕事を考えながら人と談話し、談話しながら事務上に心を配るなどは、過誤を招く所以(ゆえん)である。
      ○ 人に接し事を処するには、後に至りみずから省みて、心中一点のやましきところなく、精神上に愉快を感ずるほどでなければならない。
      ○ 事務激しければ激しきほど、心を落着けて、決して急ぐべからず。これ渾身(こんしん)の力をその事に傾注する道である。
  • 【随想】 Gone with the money(カネと共に去りぬ) / 岡野徹 …… p.4-6
  • 揺れるボランティアの原点 : 〈自由・正義・博愛〉はどこへ / 竹見智恵子 …… p.34-36
  • わがまちの渋沢栄一. 第2回 : 栄一手植えの楠(くすのき)~千葉県・旭市 …… p.40
  • 渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図〔108〕新聞 …… p.41
  • 雑誌・書籍に見る渋沢栄一. 『蚕糸の光』より 「経済談「余計の費用を省け」」 …… p.42-43
  • 【渋沢財団 史料館だより】 No.428 二〇一九年度の渋沢史料館事業 …… p.46-47
  • 【史料館の窓】 渋沢栄一と時代の変化 …… p.48
  • 『渋沢栄一を知る事典』 この1冊で“渋沢栄一”の全てがわかる!財団による解説書。 …… 裏表紙

論語と算盤/帝国ホテル/深谷市

「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」リニューアルのお知らせ

 2019年3月29日(金)、「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」をリニューアルいたしました。

渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図

 主な変更内容は以下の通りです。

変遷図、典拠資料のページのリニューアル

 それぞれの変遷図に簡単な説明文を追加しました。主にその変遷図に掲載している会社・団体に、渋沢栄一がどのように関わったのかをまとめています。
 また、これまで「典拠情報」は変遷図ごとに複数の会社・団体をまとめて掲載していましたが、リニューアル後はこれを改め、「名称・典拠情報」ページとして会社・団体ごとにページを分けることといたしました。

絞り込み機能の追加

 掲載会社名・団体名リストのページに絞り込み機能を追加しました。これによりリストに掲載されている会社名・団体名から希望する名称を探しやすくなりました。

英語ページの更新

 これまで英語トップページからは「実業・経済」の変遷図のみアクセス可能でしたが、今回のリニューアルにより「社会公共事業」を含めた全ての変遷図へアクセス可能となりました。

URLの変更

 リニューアルに伴いURLを変更しました。旧URLから新URLへのリダイレクトを実施していますが、お気に入りなどに旧URLで登録されている場合は、お手数ですが新URLへの変更をお願いいたします。
 旧URL:https://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/
 新URL:https://eiichi.shibusawa.or.jp/namechangecharts/

 新しくなった「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」をぜひご活用ください。
 

渋沢栄一と平九郎 第3回 「渋沢平九郎 参考文献リスト」(その1 書籍-1)

 現在、渋沢史料館では渋沢平九郎没後150年に合わせ、収蔵品展「渋沢平九郎 ―幕末維新、二十歳の決断―」を開催中です。情報資源センターでは収蔵品展に合わせて、平九郎に関する情報を紹介します。

  • 渋沢平九郎 ―幕末維新、二十歳の決断―|収蔵品展
    〔渋沢史料館|公益財団法人 渋沢栄一記念財団〕
    https://www.shibusawa.or.jp/museum/special/2018/kikaku2018_01.html
    *会期:2018年7月12日(木)〜2019年3月31日(日)
    ※9月13日より一部展示を入れ替えました。好評につき、会期を延長しました。残りあと2日!

渋沢平九郎を知る上で助けとなる参考文献を、書籍と雑誌記事に分けて紹介します。まずは書籍から。

  • その1 書籍-1
    (イ)『渋沢栄一伝記資料』、(ロ)伝記類(渋沢栄一、尾高惇忠の伝記)
  • その2 書籍-2 ※後日紹介予定
  • その3 雑誌記事 ※後日紹介予定

実際に書籍・雑誌をご覧になりたい場合は、以下のサイト等で所蔵機関を調べることができます。


その1 書籍-1

(イ) 『渋沢栄一伝記資料』(渋沢青淵記念財団竜門社 編、渋沢栄一伝記資料刊行会/渋沢青淵記念財団竜門社、1955-1971刊) ※「掲載ページ」をクリックするとデジタル版『伝記資料』にリンクします。

記載ページ 年月日 できごと
1 p.334 元治元年(1864)6月5日 渋沢栄一の従兄・尾高惇忠が天狗党に加担した疑いで捕らえられ、惇忠の弟・平九郎も一時手錠・宿預に処せられる。
1 p.436-450 慶応2年(1866)11月 栄一が、パリ万国博覧会に派遣される徳川昭武に随行することを決する。その際、平九郎を見立養子と定める。
1 p.697-704 明治元年(1868)5月23日 平九郎、飯能で振武軍として戦い、入間郡黒山村において自刃する。
29 p.5-8 明治6年(1873)8月13日 栄一、平九郎の首級を求めさせ、引き取る。(翌明治7年(1874)には遺骸を求めて引き取り、寛永寺で法要ののち谷中墓地に改葬する。)
29 p.64-67 明治26年(1893)12月 平九郎が自刃の際持っていた小刀が、元広島藩神機隊隊長川合鱗三より栄一に返される。
29 p.72-74 明治32年(1899)6月25日 栄一、平九郎戦没の地を訪ねて弔う。
47 p.390-391 明治44年(1911)6月1日 帝国劇場で、平九郎をモデルにした榛沢平九郎を主役とする演劇「振武軍」が上演され、栄一も観劇する。
57 p.12-13,
p.559-560
明治45年(1912)4月14日 栄一、平九郎戦没の地を訪ねる。
57 p.27-34 大正7年(1918)5月23日 平九郎五十年祭、追懐碑除幕式をおこなう。
57 p.713 昭和3年(1928)9月15日 栄一、第22回雨夜譚会にて平九郎について談話。

(ロ) 伝記類(渋沢栄一、尾高惇忠の伝記)

No 書名 編著者 発行所 発行年月
1 青淵先生六十年史 : 一名近世実業発達史. 第2巻 竜門社 編 竜門社 1900.02 p.1059-1073「第60章 家庭 / 第6節 渋沢平九郎伝」
2 藍香翁 塚原蓼洲(渋柿園) 高橋波太郎 1909.03 p.94-等/平九郎の実兄・尾高惇忠の伝記/のち、吉岡重三による現代文訳『新藍香翁』(青淵渋沢栄一記念事業協賛会, 八基公民館建設推進協議会, 1979.11)刊
3 青淵回顧録. 上巻 渋沢栄一述 ; 小貫修一郎編著 ; 高橋重治編纂 青淵回顧録刊行会 1927.08 p.233「帰朝当時の事情と進退」
4 渋沢翁は語る : 其生立ち 渋沢栄一 [述] ; 岡田純夫 編 岡田純夫 : 斯文書院 (発売) 1932.10 p.230-232「渋沢平九郎」
5 渋沢栄一 : 日本民主自由経済の先覚者 山口平八 平凡社 1963.09 p.70-75「振武軍と渋沢平九郎」
6 父渋沢栄一. 上巻 渋沢秀雄 実業之日本社 1959.03 p.185, p.251-261「22あらしの足跡(上)」/渋沢秀雄『明治を耕した話 : 父・渋沢栄一』(青蛙房, 1977.09)にも同エピソードを収載
7 埼玉の先人渋沢栄一 韮塚一三郎, 金子吉衛 さきたま出版会 1983.12 p.71-72 「再び動乱の祖国へ: 1動乱の祖国。早くも商法会所設立へ : 肉親者の動向 動乱の祖国」
8 徳川慶喜最後の寵臣渋沢栄一 : そしてその一族の人びと 渋沢華子 国書刊行会 1997.12 p.53-「第二章 動乱の幕末へ」, p.107-「第三章 彰義隊から振武軍へ」
9 渋沢栄一 : 人こそ力なりの思想 今井博昭 幻冬舎ルネッサンス 2010.10 p.171-179「飯能戦争と渋沢平九郎の死について」

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