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公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターがお送りするブログです。
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 『小田急五十年史』 【小田急電鉄, 1980】

会社名

小田急電鉄株式会社 [Odakyu Dentetsu Kabushiki Kaisha]
[Odakyu Electric Railway Co., Ltd.]

書誌事項

小田急五十年史 / 小田急電鉄株式会社社史編集事務局編
 東京 : 小田急電鉄, 1980.12
 xvi, 831p, 図版16枚 ; 27cm
 Title in romaji: Odakyu 50-nenshi

外部機関の所蔵データほか

NDL-OPAC / Webcat / 神奈川県立川崎図書館 / Worldcat 1,2 / NDL Search (β) / Webcat Plus / Googleブックス 1,2 / 社史ウィキ

「戦時輸送、終戦、復興」に関する本文の概要 (p187-251)

  • 小田急電鉄は戦時中の私鉄統合政策により京浜電気鉄道と共に1942(昭和17)年東京横浜電鉄に合併し、東京急行電鉄が発足、その新宿営業局(後に新宿管理部、戦後は新宿支社)となった。戦時陸運非常体制が敷かれ、貨物の重点輸送の徹底と、不要不急の旅客輸送の抑制が強化された。1944(昭和19)年には京王電気軌道を合併。
  • 1945(昭和20)5月の空襲で東急本社は全焼し、新宿管理部も駅舎や車両などに大きな被害を受けた。
  • 終戦後復員者や軍の撤収輸送に腐心し、戦災の復旧と輸送力の増強に取り組んだ。沿線である相模野一帯の旧軍施設の多くが駐留軍に接収され基地となったため、東京急行電鉄における駐留軍関係渉外業務が新宿管理部に集中した。
  • 1946(昭和21)年に東京急行電鉄は戦災復旧にとどまらず将来の発展を見据えた鉄軌道復興三カ年計画を策定。
  • 終戦を機に分離独立の機運が高まり、1948(昭和23)東京急行電鉄から小田急電鉄京王帝都電鉄京浜急行電鉄の3社が分離設立された。その年に新生小田急では資材難と電力不足の中で施設復旧と輸送力回復の努力を続け、新宿〜小田原間ノンストップ特急の運転を開始した。翌年には輸送力改善五カ年計画がスタートした。

目次にあらわれた「戦時輸送、終戦、復興」関連事項

項目ページ
沿革編 / 第三章 変遷期 / 第四節 東急時代187
  二 戦時輸送192
    新宿営業局192
    旅客輸送の制限と駅の整理統合194
    藤沢〜片瀬江ノ島間が単線に194
    車両工場の国家管理と軍需充足会社の指定195
    女子挺身隊196
    決戦記録樹立運動197
    特設防護団197
    日曜休日の廃止198
    戦時殖産部198
    軍事優先の輸送力増強200
    新鋭車一六〇〇形の登場202
    省線列車の直通運転を計画202
  三 終戦前後203
    組織改正で新宿管理部に203
    相次ぐ空襲205
    車両の転用207
    戦後混乱期の輸送207
    渉外課の設置と駐留軍専用車209
    鶴巻で列車転覆の大事故210
    復興三か年計画210
    労働組合の誕生212
    相次いだ役員更迭214
    新宿支社となる215
    分離運動の台頭216
沿革編 / 第四章 新生期219
  第一節 混迷から復興へ219
    インフレと食糧危機のなかで219
    すべてを決めたGHQ命令220
    ドッジラインで経済自立へ221
    中道政治から保革対立へ222
    東京急行電鉄の解体再編成223
  第二節 新生小田急の誕生224
  第三節 新しいスタート / 一 輸送の復興241
    極度に荒廃していた輸送施設241
    資材難との闘い242
    電力不足にも苦しむ243
    話題呼んだノンストップ特急の運転244
    第二の東京行進曲245
    輸送力復興五か年計画を推進247
    軌道の強化と江ノ島線の復旧247
    変電所の増強248
    輸送力の増強249
    相次ぐ増資と社債発行250
    資産の再評価250

年表の「1945年8月」記載事項

年月日内容年表種別
1945(昭和20)年8月6日広島に原爆投下(八月九日長崎にも)交通・沿線・一般社会
1945(昭和20)年8月8日ソ連日本に宣戦布告、ソ満国境などで侵攻開始交通・沿線・一般社会
1945(昭和20)年8月20日取締役社長平山孝辞任、運輸次官に就任、専務取締役小宮次郎 取締役社長に就任社内・小田急グループ
1945(昭和20)年8月15日日本ポツダム宣言受諾、無条件降伏、正午に終戦詔勅放送(第二次世界大戦終結)交通・沿線・一般社会
1945(昭和20)年8月30日連合軍総司令官マッカーサー厚木飛行場に到着交通・沿線・一般社会